韓経:繁華街中心部の5階建てビルもガラ空き…「明洞の涙」=韓国

  • 2021年2月22日

新型コロナウイルス流行の余波で明洞などソウルの主要商圏が崩壊した。明洞通りの空き店舗前を市民が通り過ぎている。シン・ギョンフン記者

観光名所の明洞(ミョンドン)、梨泰院(イテウォン)、大学街の新村(シンチョン)、梨大(イデ)などソウルの主要商圏が崩壊している。外国人観光客の減少により冷え込む状況に加え1年にわたり続く新型コロナウイルスの流行で韓国人の足まで途絶えた。通りに面した1階の商店の半分は空室で、数億ウォンした権利金は0ウォンに落ちた。廃業費用も数千万ウォンに達し、一部自営業者は無期限休業に入った。

韓国経済新聞の記者らが19日に訪ねた明洞、梨泰院、新村・梨大商圏は営業している店舗より閉店しているところが多かった。明洞商圏入口である明洞2街のヌーンスクエアから地下鉄4号線明洞駅まで500メートルの通りにある路面店67店のうち休業していたり空室になっているところは半分を超える34店に達した。高い賃貸料でも「象徴性」という理由から明洞に進出したユニクロやH&Mなど海外アパレル店舗は昨年相次ぎ撤退した。「ソウル未来遺産」に登録された50年の老舗の全州中央会館も昨年7月に閉店した。

昨年あるクラブで新型コロナウイルス感染者が大量に発生した梨泰院は、500メートルの世界飲食文化通り沿いの路面店36店のうち休廃業したところは16店だった。非対面授業で学生が減った梨花(イファ)女子大学前も200メートルの通りに面した店舗57店のうち47店が廃業や休業していた。地下鉄2号線新村駅近くで214平方メートル規模のカラオケ店を運営するパク・ジンシルさんは、「新型コロナウイルス流行後にできた負債だけで1億ウォン。売り上げをすべて合わせても固定費が支払えない状況で、夫が配達のバイトをして家賃の一部を出している」と話す。

◇江南のビヤホール、月売り上げ3000万ウォンから550万ウォンに…梨大前の店8割が休業

19日午後2時のソウル・明洞。商圏入口である明洞2街のヌーンスクエア前に立つと閉店している店舗が6店見えた。壁には「賃貸問い合わせ」「臨時休業」と書かれた案内文が貼られていた。繁華街である明洞8キルにも空き店舗が多かった。地下鉄4号線明洞駅までの500メートルにある路面店67店のうち34店は空室か休業中だった。明洞8キルの真ん中にある5階建てのビルはまるごと空いていた。

4フロア規模のアパレル店を訪れる客は3~4人、向かいの化粧品店2店には客がおらずスタッフが1人ずついるだけだった。営業中の露天商は3店にとどまった。1人でアパレル店の番をするオーナーは、「新型コロナウイルス前より売り上げが90%以上減った。通りが復活するだろうという期待まで引っ込んだ」と話した。

◇観光客急減で明洞の通りはガラガラ

明洞、梨泰院、新村などソウルの主要商圏は2~3年前から下り坂を歩んでいた。オンライン取引の増加で客はますます減り、商圏を支えていた中国人観光客まで急減したためだ。新型コロナウイルスはこのように崖っぷちに立っていた自営業者を崖の下に突き落とした。1年近く続いた防疫指針で流動人口が大きく減少した上に、集合禁止など営業制限も受けた。

明洞商圏は新型コロナウイルスで観光客が途絶え衰退がさらに速く進んでいる。企画財政部によると、先月韓国を訪れた中国人観光客は前年比98.5%減った。観光客が主に訪れる化粧品店とアパレル店の廃業が増えた理由だ。韓国不動産院によると昨年10-12月期に明洞の3フロア以上または延べ面積330平方メートル以上の中大型店舗の空室率は22.3%で、前年同期の8.9%から2.5倍近く増えた。

明洞駅8番出口前にあるビルはユニクロ明洞中央店が先月31日に閉店してから1~4階が空いている。ここは韓国で最も大きい4フロア3729平方メートル規模のユニクロ店舗だったところで、2011年のオープン初日に売り上げ20億ウォンを記録した。スウェーデンのファッションブランドH&Mの韓国1号店である明洞ヌーンスクエア店も開店から10年が過ぎた昨年11月に閉店した。

◇1億ウォン台の権利金は「無権利金」に

居酒屋やクラブなどが集まっている梨泰院商圏も同じだった。この日午後6時ごろ、ハミルトンホテル裏の世界飲食文化通り沿い500メートルで路面店36店のうち休業または廃業した店は16店に上った。あるイタリアンレストランではテーブル15卓のうち2卓だけに客がいた。

梨泰院は昨年5月にあるクラブで新型コロナウイルスの集団感染が発生してから人々の足が途絶えた。8カ月ほど遊興施設に下された集合禁止命令も直撃弾になった。これまで梨泰院はラウンジパブとクラブなど遊興施設を中心に商圏を守ってきた。

20年間で貯めた9億ウォンをかけて2018年に梨泰院でラウンジパブを開いたファンさんは新型コロナウイルス前には月間売り上げが6000万ウォンに達した。だがオープン後にまともに営業できた期間は1年ほどにすぎなかった。その後は集合禁止命令と夜10時以降の営業禁止により事実上閉店しなければならなかった。営業していた期間も1カ月の売り上げは1000万ウォンを超えることがなかった。ファンさんは「賃貸料や電気料金など固定費だけで3500万ウォンかかるのに赤字が累積して18人いたスタッフも全員辞めてもらった。再オープンしても午後10時までしか営業できず、再オープンするか苦心している」と話した。

梨泰院のある不動産には路面店を無権利金で貸し出すという案内文が掲げられていた。ある食堂オーナーは「人々が怖がって梨泰院に来ない。この状態であと3カ月すればほとんどすべての商人が持ちこたえられず出て行くだろう」と話した。

◇大学・ビジネス商圏も人波途絶える

ソウルの代表的大学街商圏である新村・梨大も閑散としている様子だった。大学の授業が非対面に変わり訪れる学生が減ったためだ。この日梨大正門から京義中央線新村駅に続く200メートルの通りでは路面店57店のうち10店だけが営業していた。30店には「賃貸問い合わせ」と掲げられ、4店には休業案内文が貼られていた。残り13店は鉄の扉で閉ざされていた。新型コロナウイルス流行前の昨年のこの時期に新入生会合やミーティングなどで賑わっていた延世大学周辺も荒涼としていた。

梨大前で粉食店を運営するパク・チュンヒさんは、「1997年の開業から24年で初めて廃業を悩んでいる」と話した。新型コロナウイルスで授業が非対面に変わり店を訪れる学生は減り、売り上げも60%以上減少した。パクさんは「2014年から7年据え置いてきたキムチチャーハンの値段(6000ウォン)まで上げなければならないが悩ましい。いつか状況が良くなるだろうというには70歳を超えた年齢では心もとない」と吐露した。

2014年に1億ウォン以上の権利金を払って66平方メートル規模の靴店を開いたチョンさんは「毎日毎日契約期間だけは持ちこたえようという心情で生きている。コロナ以前には1日70~80足を売ったがいまは1足も売れない時が多い」と話した。

会社員が多い江南(カンナム)と光化門(クァンファムン)は他の商圏に比べ状況は相対的に良いが、ここもやはり空室が増加している。韓国不動産院の統計を見ると、光化門の中大型店舗の空室率は15.3%で前年同期の3.7%より4倍以上に増えた。江南大路の中大型店舗空室率は4.05%から8.70%に上昇した。地下鉄3号線良才(ヤンジェ)駅近くで4年にわたりビヤホールを運営するイ・チャンホさんは「先月スタッフ5人のうち4人に辞めてもらった。コロナ前に平均3000万ウォンだった月間売り上げは1カ月の賃貸料628万ウォンにも満たない550万ウォンに減った」と話した。