韓経:「株式・不動産急騰…バブル消えれば『2次衝撃』が来る」という警告=韓国

  • 2021年2月22日

昨年3月に新型コロナウイルスのパンデミックが広がると、各国は政策金利をゼロ水準に引き下げ大規模に資金を放出した。経済が急速に沈み込むのを防ぐためのやむを得ない措置だった。だがその余波で株式と不動産など資産価格が上昇する副作用が発生した。資産市場は超好況なのに対し実体経済は依然として冷え込む乖離現象が新年に入っても続いている。一部では新型コロナウイルスが収まり各国の中央銀行が流動性を回収すれば資産バブルが消えて「2次衝撃」が発生する可能性も提起している。

◇流動性あふれる…米4200兆ウォン増える

韓国経済新聞が国際通貨基金(IMF)と主要国中央銀行の統計を分析した結果、昨年の米国、ユーロ圏(ユーロ使用19カ国)、日本、韓国などで広義のマネーサプライ(M2)は7350兆ウォン増加した。過去最大規模だ。M2は現金と要求払い預金、随時入出金式預金、2年未満の定期預金・積立金など短期金融商品を含む広い意味の通貨指標を示す。

新型コロナウイルスの衝撃に対応し各国の中央銀行が政策金利を過去最低に引き下げると同時に市中で債券を買い入れる方式で流動性を供給した結果だ。韓国の昨年末のM2は3199兆8357億ウォンで、2019年末より9.8%の286兆2261億ウォン増えた。増加幅基準では統計作成を開始した1960年以降で最大値だ。韓国銀行が昨年3月に基準金利を年1.25%から5月に過去最低となる年0.50%に引き下げた影響だ。昨年3月から国債を買い入れるなど79兆ウォンを市中に供給したのも影響を及ぼした。

米国は昨年3月に年1.50~1.75%だった基準金利を2度にわたり引き下げ年0~0.25%にした。同時に量的緩和を実施して9つの流動性買い入れ機関を設立して国債などを買い入れて市中にドルを供給した。米国のM2は昨年末に19兆2898億ドルで前年末より24.9%の4兆8542億ドル増えた。

2016年3月からゼロ金利を維持しているユーロ圏は新型コロナウイルス直後に量的緩和で対応した。昨年3月から資産買い入れプログラムで1兆3500億ユーロを市中に供給した結果、M2は昨年末に14兆4920億ユーロで前年末より11.5%の1兆4965億ドル増えた。日本の昨年のM2増加規模は82兆1000億円と集計された。

◇過熱した証券市場、急冷した景気

洪水のように増えた流動性は資産市場だけに流れ込んでいる。「流動性市場」を基に各国の証券市場が過去最高を塗り替えているところだ。米ナスダック指数は昨年だけで43.6%上昇した。テスラが743.3%、エヌビディアが121.9%、アップルが80.7%などハイテク株は昨年急騰した。昨年韓国のKOSPI指数は30.8%、日本の証券市場も16.5%上昇した。行き場を失った流動性は原材料価格も押し上げた。銅が41.6%、大豆が39.5%、金が16.4%など、昨年高止まりを続けた。

韓国のマンション価格も上昇した。KB不動産によると、昨年12月のソウルのマンション平均売買価格は3.3平方メートル当たり4033万ウォンで、2019年12月の3352万ウォンより20.3%上昇した。

増えた流動性は資産価格を引き上げたが、実体経済は凍りついた。経済成長率は韓国がマイナス1.0%、米国がマイナス3.5%、ユーロ圏がマイナス6.8%、日本がマイナス4.8%など相次ぎマイナスを記録した。各国は当分緩和政策を継続する計画だ。金融当局は115兆ウォン規模の貸付元利金猶予措置終了時期を3月末から9月末まで再延長する方針だ。

だが専門家らは新型コロナウイルスを克服する過程で産業構造改革と規制廃止などを推進すべきと提言した。ソウル大学経済学部のイ・インホ教授は「産業構造調整が速やかに進められる、いわゆる『清掃効果』が促進されなければならない。政府は企業が投資して事業できる環境を作り、規制を緩和して市場機能を強化しなくてはならない」と話した。

企業の生産性向上に向けた対策も必要という評価が出ている。韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は先月「企業競争力を高めると同時に収益性を引き上げる努力が必要だ」と強調した。