安倍首相、衆議院3分の2掌握…アベノミクス「加速ペダル」(2)

  • 2014年12月15日

◆平和憲法改憲の可能性も

安倍首相が第3次執権に成功して円安の流れはより一層強まる展望だ。アベノミクスの行動隊長格である黒田東彦・日本銀行総裁が年間80兆円に及ぶ量的緩和の基調を継続すると予想されるためだ。また与党内で慎重論があった法人税実効税率の引き下げや規制改革、地方活性化の特区指定などアベノミクスの3本目の矢である「成長戦略」も首相主導で進められるものと予想されている。原子力発電所の再稼働や環太平洋経済連携協定(TPP)の締結なども加速化するものとみられる。

来年初めの定例国会では、集団的自衛権の行使に関連する安保関連法の改正が行われる可能性が高い。7月に集団的自衛権を許容する側に憲法解釈を変更しながら支持率が下がる「後遺症」を体験したが、今回の圧勝で再び推進力を得たという分析だ。今回の総選挙の公約では、憲法改正に関して“足の爪”を隠していたが、現行日本国憲法(平和憲法) 第9条の改正に乗り出すかもしれないという観測が出ている。憲法第9条は「武力を紛争解決手段として永久に放棄する」と明示している。連立与党が衆議院の3分の2の議席を確保する中で改憲発議も可能になった。

安倍首相は「(日本人)自ら憲法を作らなければならないという世論があるならば、私たちが責任を履行しなければならない」としてかつて改憲の意志を明らかにしたことがある。来年、第2次世界大戦終戦70周年を記念した談話を出して慰安婦動員の強制性を認めた河野談話を否定するなど韓国・中国など東北アジア諸国と衝突が続く可能性も提起されている。