韓経:「対北政策」調整を担った韓国外交長官…「韓米外相会談を早期に」

  • 2021年2月10日

新しい外交指令塔となった韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官が9日、就任式で「韓半島平和プロセス政策は選択でなく必ず進むべき道」と強調した。鄭長官は韓半島(朝鮮半島)平和プロセス再稼働のために米朝対話再開ムード形成に積極的に取り組むとみられる。しかしこの政策構想の根幹となる「トップダウン」方式の対北朝鮮接触に否定的な見解を示したバイデン政権の協力を引き出すのは難しいという見方が多い。

鄭長官はこの日、ソウル都染洞(ドリョムドン)外交部庁舎で開かれた就任式で、「国際情勢の不確実性が深まり、先制的かつ戦略的な外交が要求される場合、韓半島の完全な非核化と恒久的な平和定着を実現すべきという課題がある」とし、このように述べた。続いて韓米同盟について「我々の外交の根幹」と評価した。代表的な「米国通」に挙げられる鄭長官は、バイデン政権が発足した先月20日、新外交長官に指名された。これに対し外交関係者の間では、米国の新政権との対北朝鮮政策調整に向けた長官交代という分析が出てきた。

韓米間の調整のために早期に両国外相会談をするという意志も表した。鄭長官はこの日、取材陣の関連質問に対し「業務を把握すれば、できるだけ早期に会談する考え」と答えた。韓米外相会談が実現する場合、米朝対話の早期再開の必要性を強調するとみられる。鄭長官は5日の人事聴聞会で「新しく発足した米政権と調整した戦略に基づき、米朝対話の早期再開を通じた実質的な非核化進展の土台を用意することに外交力を集中する」と明らかにした。

しかしトランプ政権のトップダウン式の対北朝鮮政策に否定的な立場を明らかにしてきたバイデン政権が、これに同調するかは未知数だ。米国はすでに韓半島平和プロセスに否定的な反応を見せたという分析も出ている。米国務省は6日、鄭長官が人事聴聞会で「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の非核化意志はまだあるとみる」と述べたことに対し、「北朝鮮の違法な核・ミサイル拡大意志が国際平和に脅威になっている」という立場を明らかにした。外交部の崔英森(チェ・ヨンサム)報道官は「特定の言葉に対する反応というより、米国が明らかにした原則的な立場」と述べたが、一部の外交関係者からは、米国が「意志」という言葉まで使った点から「鄭長官の見解に反論するのものだ」という指摘が出てきた。

鄭長官はこの日、中国牽制用と評価されている枠組み「クアッド(Quad)」に参加するかどうかという取材陣の質問に「いかなる地域協力体とも積極的な協力が可能」と答えた。鄭長官は「協力体が透明かつ開放的、包容的で、国際規範を遵守すれば」という条件を付けたが、クアッド参加に否定的だった政府の従来の方針に比べると緩和したという見方が出ている。