韓経:イケアや三菱も惚れた韓国製カラー鋼板…年初から工場「フル稼働」

  • 2021年1月14日

カラー鋼板需要が増えて東国製鋼釜山工場の8基のラインがフル稼働に入った。東国製鋼従業員が生産ラインでカラー鋼板の品質を点検している。シン・ギョンフン記者

世界の鉄鋼業界は昨年前例のない不況を体験した。新型コロナウイルスの余波で前方産業である自動車や造船などの鉄鋼需要が急減し、原材料である鉄鉱石価格まで急騰した。アルセロール・ミッタルや日本製鉄など世界の鉄鋼メーカーだけでなく、韓国鉄鋼最大手のポスコまで昨年4-6月期に会社創立以来初めて単体基準で赤字を出した。

東国(トングク)製鋼は違った。四半期ごとに市場の予想を上回るアーニングサプライズを発表した。昨年の年間営業利益は3029億ウォンで前年比84%増えたと推定される。秘訣は世界1位の座を守っているカラー鋼板の業績好調だった。新型コロナウイルスの流行により家で過ごす時間が増え、テレビや冷蔵庫、洗濯機など家電製品の需要が増えてカラー鋼板の価格も上がったおかげだ。

◇木材・大理石・織物まで表現

13日、釜山(プサン)の東国製鋼工場に入ると大型ローラーに沿って赤い花模様が描かれたカラー鋼板があふれ出ていた。工場全体がひとつの巨大なプリンターを彷彿とさせた。厚い鋼板を圧延してローラーを通すとさまざまな絵と模様をつけて出てくる。工場すぐそばの埠頭では鋼板コイルの荷役作業が盛んに行われていた。東国製鋼関係者は「年末に続き年初も休む暇なく8基のラインをフル稼働しているが半月近く注文が貯まっている」と話した。

カラー鋼板は特殊塗料で色を付けた鉄鋼材だ。大理石や木材など希望する素材の模様と質感を再現できるため高級家電や建築用内外装材に主に使われる。電子企業はプレミアム家電製品にプラスチックの代わりにカラー鋼板を使って高級感を加える。デザイン力も重要なため一般鉄鋼材よりマージンが高い。

東国製鋼釜山工場にはカラー鋼板展示場が設けられている。ここに陳列された数十種のカラー鋼板は目で見るだけでは鉄鋼材だとは識別しにくい。手で叩いて触れてみて鉄鋼材ということがわかる。木目だけでなく節目まで再現した。なめらかな大理石と織物の質感も表現した。

東国製鋼の張世郁(チャン・セウク)副会長は昨年3月の株主総会で、「カラー鋼板の超格差戦略で収益性を強化する」と話した。世界的な超一流企業サムスン電子のように品質で勝負するという意志を見せたのだ。

張副会長の自信は、サムスン電子、LGエレクトロニクス、三菱、ワールプール、ボッシュなど難しいことで有名な顧客のリストが後押しする。イケアの象徴である黄色と青の外装材からスターバックスの高級な緑色の看板にも東国製鋼のカラー鋼板が使われる。ソウルの高尺(コチョク)スカイドーム、Nソウルタワー、光化門(クァンファムン)Dタワー、KTX光明(クァンミョン)駅などの外装にも使われた。

◇日本企業まで注文相談

カラー鋼板市場が成長しメーカー間の競争も激しくなっている。東国製鋼が市場シェア30%で1位を走る中で、KG東部製鉄が24%、POSCO鋼板が20%、世亜CMが10%、現代製鉄が8%などと追撃している。市場調査会社グローバルインフォリサーチによると、世界のカラー鋼板市場規模は2019年の24兆ウォンから2024年には33兆ウォン台に成長すると予想される。

東国製鋼釜山工場のチュ・ヨンジュン工場長は、「中国の鉄鋼メーカーと後発企業が低価格製品で挑戦しているが、ポートフォリオの多様性と品質面で相当な格差がある」と話した。品質に敏感な日本企業さえデザインとカラーを相談し予約注文するほどという説明だ。

東国製鋼釜山工場は品質を高めるためフィルムをコーティングする工程ラインに半導体工場のようにほこりを完全に遮断する防塵設備まで備えた。これを通じてカラー鋼板の均一でなめらかな表面に仕上げる。

東国製鋼はカラー鋼板デザインにも力を注いでいる。これまで企業間取引(B2B)にとどまった鉄鋼販売の慣行を打破し、建築デザイナーを相手に直接流通網を拡張する「B2D」(Business to Designer)戦略を展開している。鉄鋼業界で初めてデザイナー6人を起用して専従チームを構成し、営業チームにも建築専門家を補強した。

東国製鋼釜山工場の片側では敷地造成工事の真っ最中だ。年間10万トンの生産能力を持った最高級カラー鋼板ラインを増設するためだ。下半期からの稼動を目標に250億ウォンを投じた。これを通じ年間生産能力を現在8基のラインで75万トンから9基のラインで85万トンに拡張する計画だ。カラー鋼板の単一生産ラインとしては世界最大規模だ。チュ工場長は「先制的投資で世界の家電メーカーと建築材市場の高級化の流れに対応している」と話した。