韓経:日本の総合商社、優良事業だった海外石炭発電から手を引く

  • 2021年1月11日

日本の総合商社が主要事業のひとつである海外石炭火力発電事業から相次ぎ手を引いている。ESG(環境・社会・支配構造)投資を重視する投資家の要求に押されてだ。

読売新聞によると、三井物産は2030年までに海外石炭火力発電事業から撤退する計画を10年前倒しし今年から撤退作業に入ることにした。三井物産は中国、インドネシア、マレーシア、モロッコの4カ国で現地企業と合弁法人を設立して石炭発電事業を展開している。

この会社は2018年に石炭発電事業の割合を大幅に引き下げると発表した。昨年10月には10年以内に合弁法人の株式をすべて売却するとし撤退時期も決めた。この計画を2カ月ぶりに修正し撤退時期を10年前倒ししたのだ。

他の総合商社も相次いで石炭発電事業を縮小したり撤退している。2018年に丸紅は2030年までに石炭発電事業規模を半分に減らすと明らかにした。三菱商事と住友商事、伊藤忠商事も新規事業を展開しない方針を確定した。

石炭火力発電は安定した収益を長期的に保障する優良事業に挙げられる。このため日本の総合商社は石炭発電を主力事業のひとつとして運営してきた。

日本の総合商社が現金創出源を自ら放棄するのは、海外投資家と金融機関の圧力に押されたためという分析が出ている。ESG投資原則が重視され最近石炭発電事業者に対する投資と融資を敬遠する雰囲気が拡散している。

脱石炭化に消極的という評価を受けた企業は経営活動リスクにも簡単にさらされるという心配が多い。世界の投資家が株主総会で会社の役員人事に反対票を投じたり、投資持ち分を縮小する可能性が高くなるためだ。

三井物産の安永竜夫社長も海外石炭発電事業を撤退する背景について、資本市場の要求に合わせて事業再編を確実にするためと説明した。日本の総合商社は今後太陽光と風力など再生可能エネルギー事業を拡大して縮小する石炭発電事業の割合を挽回するという戦略だ。

大和証券の永野雅幸シニアアナリストは、「企業が環境と収益性の間で均衡点を求めなければならない難しい経営判断に直面した」と診断した。