韓経:経済界の声に背を向けた国会…中小企業「韓国を離れるしかない」

  • 2021年1月8日

与野党が「経済界の声も聞いてほしい」という訴えに背を向けて、労働界・市民団体の意見が反映された重大災害企業処罰法(重大災害法)処理を強行し、経済界は衝撃と挫折に陥った。中小企業中央会など16の中小企業団体は7日、「憤りを禁じ得ない」とし、韓国経営者総協会も「遺憾であり、挫折感を感じるしかない」という立場を表した。

国会法制司法委員会で与野党が合意した重大災害法は、経済界の「事業主処罰の下限制廃止」「事業主が守るべき義務規定の具体化と一部免責」などの要求をすべて拒否した。金基文(キム・ギムン)中小企業中央会長が最後まで「事業主処罰条項の下限だけでも上限に変えてほしい」と訴えたが、これも受け入れられなかった。

中小企業団体はこの日の論評で「このまま法が施行される場合、元請け・下請け構造などで現場の接点にある中小企業はすぐにも法律違反者になるかもしれないという不安感に常に苦しむ」とし「コロナ事態で職員を守る力もない状況で事業の存廃を深刻に悩むしかない」と述べた。

続いて「残りの立法過程で事業主懲役下限規定を上限規定に変え、事業主処罰を『反復的な死亡災害』に限定すべきだ」と建議した。さらに「50人以上の中小企業も劣悪な産業安全実態を考慮し、少なくとも2年以上の準備期間を与えるべき」と要請した。

猶予制も現場では「有名無実」という指摘だ。ある中小企業関係者は「元請け会社が50人未満の勤労者の下請け会社を使って重大災害が発生すれば、3年猶予は事実上意味がない」とし「下請け会社も1年以内に準備をしなければいけない状況」と伝えた。

全国経済人連合会も論評を出し、「重大災害法は我々の経済と企業に大きな影響を及ぼすしかない法律であり、明確性原則、責任主義原則など法の原則に背く余地が大きい法律であるにもかかわらず、十分な議論の時間を持たず性急に処理された」と指摘した。

産業現場にいる企業関係者の反発はさらに激しい。首都圏製造業者およそ700カ所を会員とする中小企業協同組合の理事長はこの日、重大災害法が国会法制司法委員会の法案審査小委を通過したことに関し「コロナ事態さえ落ち着けば、国内事業を整理してベトナムに移転しようと思う」と述べた。

理事長は「雇用を創出する企業を罪人扱いする国にこれ以上いる必要はない」とし「周囲の中小企業代表もほとんど海外に工場を移転することを真剣に考えている」と伝えた。

ある建設プラント会社の社長は「重大災害法に従おうとして時間と人件費が倍近く増えることになった」とし「元請け会社に対する処罰の負担で大企業の下請けの量も大幅に減少すると予想され、心配だ」と語った。重大災害発生時の巨額の罰金と懲罰的損害賠償責任、弁護士選任費用などで、中小企業の費用負担は大きく膨らむ見込みだ。中小企業中央会のヤン・オクソン人材政策室長は「重大災害法の母胎となった英国の法人過失致死法でも、施行後に処罰を受けた企業の50%が破産している」とし「今後、重大災害が発生すれば企業の破産につながる事例が多いはず」と憂慮した。

青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)の国民請願掲示板にも、重大災害法制定に反対する請願が次々と書き込まれている。国内トップ圏の企業を20年間ほど運営してきたという60代の男性は請願で「重大災害法が通過すれば事業を継続できないだろう」とし「この法のためにどの人たちに被害が及び、どの企業が倒産することになるのか考慮してほしい」と促した。