韓経:業界6位に追い越された…足元に火がついたサムスンとハイニックス

  • 2020年11月16日

NAND型フラッシュ業界6位の米メモリー半導体企業のマイクロンが世界で初めての176層NAND型フラッシュ半導体を公開した。業界では「アンダードッグ(優勝の可能性が低いチーム)の反乱」という評価が出ている。トップ企業が一足早く新技術を出す前例が崩れたためだ。

◇積層競争に打って出るマイクロン

15日の半導体業界によると、マイクロンはこのほど176層NAND型フラッシュの量産品を顧客に供給したと発表した。176層はデータ記録空間であるセルを垂直に176層積んだという意味だ。マイクロンの宣戦布告で半導体企業の「積層」競争がさらに激しくなるだろうとの見通しが出ている。

積層は容量と効率性を高めることで歩留まりとともにメモリー半導体分野の技術力の尺度に挙げられる。積層数が高くなるほど同面積で高容量を実現できる。建設会社が建物を高層にするほど多くの事務空間を確保できるのと似た道理だ。マイクロンは「176層製品の面積はこれまでの主力製品である96層NAND型フラッシュより30%減り、データ処理速度は35%以上向上した」と強調した。

128層まではサムスンSKハイニックスが主導

積層競争の震源はサムスン電子だ。もともとセルは単層で配列されたがサムスン電子が2013年に初めて24層3DNANDを公開し積層が一般化した。ナノプロセスの進展にともなうセル間の干渉を最小化するのに有利という点から業界の標準として定着した。ここに最近データ処理規模が大きくなり積層数の高い高容量NANDの需要が増加している。

128層NANDの開発・量産レースまではサムスン電子やSKハイニックスなど韓国企業が先導した。SKハイニックスは昨年6月に世界で初めて128層4DNANDを量産するのに成功した。4DNANDはセルの作動を掌握する周辺部回路であるフェリをセルの下に配置して空間効率を上げた製品だ。

サムスン電子は同年8月に「世界で初めて第6世代VNANDを基盤とした企業用PC ソリッドステートドライブ(SSD)を量産し世界的パソコンメーカーに供給した」と発表した。業界ではサムスン電子の第6世代製品をSKハイニックスと同じ128層と推定している。

こうした状況でNAND型フラッシュ世界6位のマイクロンが176層に打って出てサムスン電子とSKハイニックスの動きも速まる見通しだ。サムスン電子は第7世代VNANDと呼ぶ170層以上の製品を来年上半期から量産する計画だ。マイクロンより量産時期が遅れたのは積層工法を変えたためという。SKハイニックスもやはり176層4DNANDを来年上半期に公開すると予想される。

◇「サムスン追いつかれた」懸念も大きく

今後NAND型フラッシュ企業間の技術競争はさらに激しくなる見通しだ。NAND型フラッシュ市場はサムスン電子、SKハイニックス、マイクロンの「3強体制」が確固としているDRAM市場とは違う。2位から6位まで5社のシェア格差は最大7.1ポイントにすぎない。中国YMTCなど後発企業も「年内に128層NANDを量産する」と発表するほど主導権争いが熱い。

市場を主導した韓国企業の技術力が海外企業に追いつかれたとの懸念も出ている。ソウル大学のファン・チョルソン客員教授は「歩留まりをともに考慮しなくてはならないが、積層数だけでみればマイクロンの技術力がサムスン電子を追い抜いたか少なくとも対等になったとみられる。半導体専門人材育成などメモリー半導体事業でも競争力を維持する案が至急だ」と指摘した。