韓経:現代車会長「韓国、他国より早く水素経済に進む」

  • 2020年10月16日

丁世均首相が15日、政府ソウル庁舎で開かれた「第2回水素経済委員会」で発言している。左から丁首相、鄭義宣現代自動車グループ会長、崔起栄(チェ・ギヨン)科学技術情報通信部長官。ホ・ムンチャン記者

現代(ヒュンダイ)自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)会長が15日、就任後初の公の場として「水素経済」を選択した。水素電気自動車と水素燃料電池システム市場の拡大に力を注いできた鄭会長は今後、水素経済実装のための幅広い活動を続けるものとみられる。鄭会長はこの日、「他国より早く(水素経済に)動いていくだろう」と述べた。

鄭会長はこの日、政府ソウル庁舎で丁世均(チョン・セギュン)首相主宰で開かれた第2回水素経済委員会に民間委員の一人として参加した。水素経済委員会の日程は14日の鄭会長就任前から予定されていたものだが、会場選任後の初のスケジュールに確定したことから、現代車グループが水素事業を一層加速するという意志を示したという見方が出ている。この日の会議は現代自動車南陽(ナミャン)研究所で開催される案も検討されたが、政府ソウル庁舎に最終調整されたという。

鄭会長は午前10時頃、現代車の水素電気自動車「NEXO(ネッソ)」に乗って現れた。2018年に発売されたNEXOは、7月までに累積販売台数1万台を突破して世界の水素電気自動車販売1位になった。鄭会長は7月に開かれた第1回会議にもNEXOに乗って登場した。

やや上気した表情で到着した鄭会長は2時間あまりの会議で、次世代燃料電池システムの技術が適用された水素商用車の開発と普及のための意志を明らかにした。鄭会長は前日の就任メッセージでも「世界最高水準の水素燃料電池技術を、自動車はもちろん様々な分野に活用して人類の未来の環境に配慮したエネルギー・ソリューションとして確立させる」と述べた。

鄭会長は会議の後、記者団に「会議は順調で、深い議論が続いている」とし「政府も積極的に協力し、委員も多くの良いアイデアを出している」と述べた。続けて「問題が山積しているのも事実だが、韓国が更に競争力を身に着けて他国より早く動いて行くことができるのではないかという肯定的な期待を持っている」と付け加えた。

現代車グループは、水素の分野で「競争相手がいない」と評価されている。7月に世界初の水素の電気大型トラックの量産に成功し、欧州への輸出を開始した。9月には水素燃料電池システムまで欧州に輸出した。試作品も生産設備も備えていない米国の水素トラックメーカー・ニコラとは対照的だというのが専門家の分析だ。

鄭会長は、今後のグループ運営の方向も提示した。「すでに従業員に送ったメッセージにあるように、より仕事をオープンに行うことができる文化に変えていくことが重要だと考える」とし「良いアイデアがたくさん収れんできるようにすることも重要」と述べた。鄭会長が前日の就任のあいさつで「創造的な勤務環境を設け、コミュニケーションと自律性が重視される組織文化を造成する」と述べたのと同じ脈絡だ。現代車グループは鄭会長の強い意志の下、「軍隊文化」という評されていた組織文化を相当部分改めた。

鄭夢九(チョン・モング)現代自動車グループ名誉会長の「品質管理」は確固として維持していく方針だ。鄭会長は「名誉会長から頼まれたことがあるか」という質問に「常に品質を強調し、誠実に、健康に働くようにと頻繁におっしゃっていたので、それが託されたことだと思っている」と強調した。

2年前に失敗に終わったグループの支配構造改編については「悩み中」と述べた。安定した支配構造を確立するための水面下の作業が行われているという意味だと解釈される。証券街では現代自動車グループが鄭会長の安定した承継のために循環出資構造を解消するなど、支配構造改編に乗り出すものと見ている。現代モービスを分割し、モジュールなどの事業部は現代グロービスと合わせて鄭会長ほかオーナー一家→現代モービス(存続法人)→現代車→起亜車と支配構造を簡素化することが核心だ。一部では、鄭会長が就任を契機に「刷新人事」を断行するという見方が出ている。鄭会長はこれについて「(人事は)常に随時行っている」と答えた。