韓経:「コロナ発の負債急増、金融危機も…韓国政府は市場介入減らすべき」

  • 2020年10月13日

「第39回茶山経済学賞」を受賞した申寛浩(シン・グァンホ)高麗大経済学科教授(左)と「第9回茶山若手経済学者賞」を受賞したパク・ウンヨン・ソウル大経済学部教授が12日、韓国経済新聞社で行われた授賞式の後、経済懸案について討論している。 カン・ウング記者

「政府が新型コロナ事態に対応する過程で負債が急速に増加している。国家債務問題が膨らめば、最悪の場合、外国資本が抜けるなど金融危機に向かうことを常に念頭に置く必要がある」(申寛浩高麗大経済学科教授)

「韓国経済に活力を与える創意的な企業が出てこなければいけない。しかしこうした企業を育成するための政策が新型コロナ事態で後まわしになっているようで心配だ」。(パク・ウンヨン・ソウル大経済学部教授)

「第39回茶山経済学賞」を受賞した申寛浩(シン・グァンホ)教授と「第9回茶山若手経済学者賞」を受賞したパク・ウンヨン・ソウル大経済学部教授が12日、ソウル中林洞(チュンリムドン)の韓国経済新聞社で行われた授賞式後のインタビューで、韓国経済に対する憂慮と悩みを語った。茶山・丁若ヨン(チョン・ヤクヨン)先生の「実事求是」精神を称えて経済研究の地平を広げるために始まった2つの賞は、国内経済学者に授与される最高権威の賞だ。

◆「政府の負債急増を懸念…産業再編が必要」

両経済学者は新型コロナの衝撃を受けた韓国経済がV字回復する可能性は低いと口をそろえた。申教授は「グローバル金融危機当時とは違い、今は先進国・新興国のすべての国が景気沈滞に直面している」とし「対外依存度の高い韓国が早期回復を期待しにくい背景」と診断した。パク教授も「新型コロナワクチンが近く開発されるというが、普及・商用化までには時間がかかる」とし「韓国の核心輸出市場の先進国も早期回復できない点も変数」と述べた。

申教授は新型コロナ克服の過程で産業再編政策が必要だと指摘した。申教授は「新型コロナ政策支援の一環として競争力が落ちる企業にも相当な金融支援をした」とし「構造改革が促進されなければ政策支援規模がさらに増え、政府の負債は膨らみ、後遺症も深刻になるだろう」と憂慮した。続いて「産業再編を促進するための制度を用意し、労働市場の柔軟性を強化する必要がある」と述べた。

両教授は財政健全性にも警戒心を表した。申教授は「基軸通貨国でない韓国の政府負債問題が膨らめば外貨負債の償還が難しくなるうえ、外国資本が流出するなど、金融危機状況を迎えるおそれもある」と警告した。パク教授も「国家債務増加ペースが速いうえ、構造的な財政赤字になっている」とし「新型コロナ事態の収拾直後に財政健全性を回復させる案を模索する必要がある」と述べた。

◆「資産市場の価格調整へ」

両経済学者は不動産・株式など資産市場が過熱様相だと分析した。市中の流動性が資産市場に火をつけたと評価した。申教授は「実物経済は振るわないが、資産価格ばかり上昇する様相を見せている」とし「資産市場にバブルがあり、価格調整が避けられないだろう」という見方を示した。

パク教授も「実物経済が冷え込み、消費・投資に流れなかった流動性が資産市場に流れている」とし「不動産市場のバブルがはじけて金融が不安定にならないよう政府が対策を準備する必要がある」と指摘した。続いて「最も確実な不動産対策は供給」とし「長期的な観点で供給問題を着実に解決しなければいけない」と話した。

両経済学者は、不動産バブルを防ぐために韓国銀行(韓銀)が政策金利引き上げを検討したり通貨政策を緊縮的に運用する時ではないと一線を画した。申教授は「現在年0.5%の政策金利は成長を後押しするなど前向きな点が多い」とし「資産価格が安定すれば政策金利をもう一度引き下げる余力も生じるはず」と述べた。パク教授は「沈滞が長期化するおそれがあり、市場に豊富な流動性を供給するのは正しい処方」とし「政策金利をさらに低い水準に引き下げるのは意味がない」と主張した。

両教授は、政府が市場原理の作動を後押しし、少子高齢化による労働力不足問題を解決する必要があると述べた。申教授は「『韓国版ニューディール』政策で見られるように、政府が新型コロナをきっかけにさらに肥大化して市場介入を拡大するとみられ、憂慮される」とし「政府の役割は市場が円滑に作動するよう助けることにとどめるべきだ」と指摘した。パク教授は「女性の経済活動参加率を高め、海外の人材を誘致するための方策が必要だ」とし「創意的で成長する企業を輩出するための長期対策も準備しなければいけない」と強調した。