韓経:中国「デジタル通貨」初の公開実験…現金に固執した日本も来年推進

  • 2020年10月12日

中国が世界で初めて中央銀行が発行を主管するデジタル通貨を実際の商取引に使う大規模な実験をする。日本も来年から初期段階のデジタル通貨実験に出ることにした。世界のデジタル通貨主導権を確保しようとする競争が激しくなっている。

中国広東省深セン市は11日、公式ウィーチャットを通じ12日午後6時から1週間にわたり深セン市民5万人と商業施設3400カ所が参加するデジタル人民元実用化実験を人民銀行と共同で実施すると発表した。抽選で選ばれた市民5万人がスマートフォン専用アプリで受け取った200元(約3153円)ずつ総額1000万元のデジタル人民元を実生活で使ってみる実験だ。18日まで深セン羅湖区のスーパーマーケットと飲食店など3389カ所の商業施設で自由に使うことができる。

デジタル通貨の大規模実用化実験に出た国は中国が初めてだ。中国は2022年の北京冬季五輪までにデジタル通貨を実際に発行する計画だ。今年から深セン、北京・雄安新区、蘇州、成都、冬季五輪開催予定地などで内部実験を進めてきた。一般人を対象に大規模実用化実験に出るということは公式なデジタル人民元発行が差し迫っているというシグナルと解釈される。

中国はデジタル人民元を中長期的に貿易決済、海外送金などに活用し、ドルに対抗する新たな基軸通貨として育てるという野心を隠さないでいる。米国と欧州、日本の世界3大基軸通貨保有国が緊張する理由だ。

中国の実用化実験に対抗し日本銀行も2021年の早い時期に「デジタル円」の実証実験を始めると発表した。日本銀行は「現時点でデジタル通貨発行計画はない」という従来の立場を繰り返しながらも、デジタル通貨の進展状況にいつでも対応できる体制を整えると強調した。

日本銀行の実験は▽発行と流通など基本機能検証▽利子支給、保有金額上限設定など応用機能検証▽民間事業会社と消費者が参加する実用化実験の3段階で進められる。2段階と3段階をいつ実施するかは明らかにしていない。日本が中国牽制に最も積極的な理由はデジタル人民元が急浮上すれば3大基軸通貨でシェアが最も低い円が最初に世界市場で地位を奪われかねないという懸念のためだ。

このほか欧州中央銀行(ECB)も来年にデジタル通貨実証実験を始めることを検討している。韓国銀行もやはり来年にデジタル通貨実験を進める計画を持っているという。