韓経:「親の財力がスペック」…韓国人60%「韓国、公正ではない」

  • 2020年10月5日

親の経済・社会的地位がそれなりにあってこそ子女に続く社会。子女世代がいくらもがいても親の経済・社会的階層を超えるのは容易ではない社会。一部の指導層の過度な「親チャンス」で非公正性に対する不満が高まっている時代。時間が経つほど固定化していきつつある韓国の姿だ。

漢陽(ハニャン)大学経済学部のハ・ジュンギョン教授は「韓国は1960年代から1990年代までは階層移動の躍動性が世界最高水準だったが、2000年代以降、その躍動性が大きく落ちた」と診断した。

これは韓国経済新聞の依頼で、韓国労働研究院が最近作成した「社会移動性調査報告書」にもそのまま表れている。1998年から2018年まで3万5000世帯を分析した同じ調査によると、父親が管理・専門職なら子女も関連職種に従事する確率が過去7年間で33.6%に達した。1998~2004年31.4%から2%ポイント以上高まった。親が単純労務職および販売業に従事している場合、子女が同じような職業に就く確率も1998~2004年24.4%から2012~2018年27.4%に高まった。親の経済・社会的地位が子供に相続される可能性が大きくなっているということだ。

「機会は平等、過程は公正、結果は正義に外れない国」を掲げた文在寅(ムン・ジェイン)政府でも、このような状況は改善されないでいる。韓国経済新聞が創刊56周年を迎えてグロ―バル市場調査会社のイプソスに依頼して実施した世論調査で、国民の60.3%は「社会・経済的機会が不公正」と回答した。今回の調査は先月23日から3日間、全国満18歳以上1003人を対象に実施された。

「親が貧しくても子女が努力して財産を蓄えることはできるか」という質問に53.6%が「可能ではない」と答えた。特に社会指導層など既得権層が不公正な構造を形成している原因に挙げられた。回答者の69.7%が「既得権層が本人の子女に機会を集めて不平等が大きくなった」と答えた。チョ・グク前法務部長官の子女大学入学問題と秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官息子の軍休暇特恵疑惑などが既得権に対する不信を悪化させているようだ。

国民は、努力しても成功できる可能性はますます低くなり、生まれた家庭環境からずっと抜け出せなくなる公算が大きくなっていると感じている。国家未来研究院の金広斗(キム・グァンドゥ)院長は「新しい挑戦を阻む既得権の障壁、既存労組員だけを保護する労働制度と法、勤労意欲を失わせる安いポピュリズムが問題を悪化させている」と話した。

現政権になって「機会の不公正」問題がイシューとして大きくなったのは2018年だ。相当数の青年が入社している公共機関で大規模な採用不正が発生したというニュースが発端となった。政府は再発防止を約束したが同じような事件は続いた。チョ・グク前法務部長官など一部の既得権層の子女特恵疑惑に続き、「仁川(インチョン)国際空港事態」のような採用不公正論争も続いた。

韓国経済新聞がイプソスに依頼して実施した「韓国人の社会・経済的地位に対する国民認識調査」にはこのような問題意識がそのまま表れている。「進学や就職など、社会・経済的成功のための機会がどれくらい公正に保障されていると考えるか」という質問に60.3%が「不公正」と答えた。「非常に不公正」が13.6%、「不公正なほう」が46.8%だった。「公正」という回答は39.0%にとどまった。「機会が不公正」という回答は18~29歳(51.9%)より30代(57.0%)のほうが高く、50代(66.7%)で最も高かった。女性(63.7%)が男性(56.9%)よりも「不公正」と回答する場合が多かった。

チョ・グク事態、秋美愛法務部長官論争などを反映するように、既得権層の子女に特恵を与えることに対する批判的な見解が多かった。回答者の69.7%が「既得権層が本人の子女に機会を集めて不平等が大きくなった」と答えた。世代別には40代(76.8%)と30代(73.9%)、18~29歳(70.6%)などの若者層の不満が特に大きいことが分かった。このような国民の認識は「スプーン階級論」につながる様相を呈している。「韓国社会で社会・経済的地位を高めるために最も大きな影響を及ぼすもの」に対する質問には「親の経済力と社会的地位」という回答(40.3%)が最も多かった。「本人の能力と努力」という回答は36.2%だった。特に30代は半数を越える54.6%が親の地位が成功に最も大きな影響を与えると答えた。

大学入試と法曹人を選抜する過程が不公正だという問題意識も大きかった。2022年ソウル主要大学定時選抜の比率を30~40%に拡大することにした大学教育協議会の計画に対して意見を聞いてみたところ、69.7%が賛成と答えた。「定時選抜を30~40%より増やすべき」という意見は36.6%、「30~40%が妥当だ」という見解は33.1%だった。「減らすべき」は21.3%にとどまった。随時選抜のうち、海外高校生や低所得層など特定階層を配慮する特別選考に対する意見は交錯した。「減らすべき」という応答が39.5%で最も多かった。だが「今より増やすべき」も26.5%、「今が妥当だ」も25.9%に達した。

法曹人養成体系では、司法試験を復活させようとする意見が圧倒的に多かった。全体回答者のうち82.7%が「司法試験を復活するべき」に手をあげた。具体的に「現在の法学専門大学院(ロースクール)と司法試験を併行するべき」という回答が48.6%、「ロースクールをなくして司法試験だけで選抜」という意見が34.1%となった。現行制度の維持を望む意見は10.9%にとどまった。