韓経:米国、「中国最大ファウンドリー」のSMICも制裁…サムスン・SKが利益得るか

  • 2020年9月28日

米国政府がファーウェイに続き中国のファウンドリー(半導体受託生産)事業の象徴と呼ばれるSMICもブラックリスト(取引制限企業リスト)に入れ、半導体技術・装備供給を遮断することにした。中国半導体産業の急所を相次いで精密打撃しているものだ。

産業界では「米国が中国半導体産業の芽を最初から摘もうとしている」という分析とともに、韓国の半導体企業では悪い話ではないとの評価が高い。「2030年ファウンドリー市場世界1位」を宣言したサムスン電子、中国顧客の割合が高いDBハイテクとSKハイニックスシステムICなどが利益を期待できるためだ。

◇ファーウェイなど275社がブラックリスト入り

27日のウォール・ストリート・ジャーナルによると、米商務省は25日、自国半導体企業などに対し「SMICに半導体技術・装備を輸出するにはライセンス(許可)を受けなければならない」と通知した。同紙は「米国政府がSMICの半導体技術が中国人民解放軍に利用されかねないと疑っている」と分析した。

SMICは2000年に設立された中国1位のファウンドリー企業だ。世界市場でのシェアは7-9月期の推定値で4.5%と世界5位だ。

ファーウェイ、ZTEとこれら企業の系列会社など275社以上の中国企業がブラックリストに上がっている。SMICに対する輸出の道も事実上閉ざされたというのが専門家らの分析だ。

今月初めに米国の規制の話が出ると、SMICは「中国軍と関係はなく、誤解を解くために米国政府と誠実に疎通する」というシグナルを米国政府に送った。米商務省にライセンスを要請し、「米国政府の規定を順守する」という柔軟なジェスチャーを送ったりもしたが、期待した効果は得られないとみられる。

◇SMIC通じファーウェイ制裁に釘刺す

米国のSMIC制裁には2つの意図があると解釈される。まず「ファーウェイ打撃」だ。5月に米国はファーウェイと台湾のファウンドリー企業TSMCの取引を遮断させた。半導体生産施設がないファーウェイがTSMCに第5世代(5G)スマートフォン用半導体などの生産を任せることを防ぐためだった。

ファーウェイがTSMCの代案とした企業がSMICだ。SMICは回路線幅14ナノメートルのプロセスを主力とする。最先端通信チップ製造には限界があるが中低価格用製品は十分に生産できる。こうした動きに米国政府がブラックリスト登録で釘を刺そうとするものだ。

2番目の意図は半導体崛起を宣言した中国のファウンドリー産業を座り込ませることだ。半導体産業の中心がインテルなど総合半導体企業からエヌビディア、クアルコム、AMDなどファブレス(半導体設計専門企業)に移り、これら企業から設計図を受けて半導体を受託生産するファウンドリー企業の重要性が大きくなっている。

中国政府が最近SMICに「約2兆7000億ウォンを投資して15年間にわたり法人税を免除する」と発表したのも「ファウンドリー育成」が半導体崛起の核心であることを悟ったためという分析が出ている。中国政府レベルのSMIC育成が可視化すると米国が先制攻撃に出たというのが半導体業界の共通した意見だ。

◇韓国には利益になる見通し

米国の中国半導体への打撃で韓国ファウンドリー企業には利益が期待される。台湾TSMCと2強体制を形成しているサムスン電子の恩恵が大きいだろうという予想が出ている。SMICがサムスン電子とTSMCだけ可能な7ナノメートルプロセス参入を狙った「潜在的な競争者」だったためだ。SMICなどを利用していたクアルコムがサムスン電子などに緊急注文を入れる可能性も提起される。

中国市場を積極的に攻略している韓国の中小ファウンドリー企業の顧客確保が容易になるだろうという観測もある。SMICの4-6月期の売り上げ構成を見ると、地域別では香港を含む中国の割合が66.1%、工程別では90ナノメートル以上のラインの割合が42.7%に達する。これはSKハイニックスシステムICなどが積極的に攻略している市場と相当部分重なる。