【コラム】「信頼」、韓国経済の回復の必要条件(1)

  • 2014年12月30日

国内外で山積する困難に直面している韓国経済に、別の伏兵がかくれている。国家経済の2本柱である企業家と国民が、互いを見くびっていると思うことであらわれる、いわゆる「カモ経済」現象が激しくなっているのだ。雇い主であり販売者でもある企業家と、労働者であると同時に消費者である国民の間に横たわる不信の壁が高くなり、韓国経済の将来に濃厚な影が垂れこめている。

韓国経済を主導する者たちは、相手が自身を愚かで利用しやすい対象として扱っていると信じる。企業家は自分たちが労働者の「カモ」に転落してしまったと愚痴る。韓国の労働者の生産性は経済協力開発機構(OECD)で最低水準なのに、賃金の引き上げや処遇改善ばかり要求するというのだ。それで国内の雇用は最小化して海外雇用ばかり増やす。海外に進出した企業は、いくら事情が困難でも国内に戻ってくることを躊躇する。大韓商工会議所の調査によれば国内にUターンすると答えた海外進出企業は1.5%に過ぎない。国民は国民なりに、企業家が自分たちを扱いやすい稼ぎの道具にしてきたと声を高める。消費者は外国製が国産よりも品質と価格面で一枚上だが、愛国心マーケティングで国産品の購買を強要していると話す。同じ国産品でも内需用と輸出用が違うと疑う。そのためか国産品の内需市場の占有率は下落の一途だ。オンラインショッピングを通じて外国品や海外販売用の国産品を購入する「直接購買」の増加傾向が大変なことになっている。関税庁によれば今年1~4月の海外直接購買の金額は前年対比で56%も増えた。

こうした現象は、大きく分けて2つの根元を有している。まずグローバル化が種をばらまいた。海外に進出した企業家は、雇用の新世界に接した。外国の労働者が韓国の労働者よりも少ない賃金でも不平を言わず長時間の生産ラインを守る姿に魅了された。一方で留学・旅行・インターネットなどを通して海外の消費生活を垣間見た国民も、新しい経験をした。国内では探せなかった価格の良質の商品に目を開き、相対的に韓国企業に失望感を抱いた。