韓経:現代車・LG、「未来型自動車」で提携…車内に先端家電

  • 2020年8月3日

具光謨(ク・グァンモ)LGグループ会長が2月、ソウル良才洞(ヤンジェドン)にあるLGエレクトロニクスのデザイン経営センターを訪れ、未来型コネクテッドカーに設置された「衣類管理機」のデザインをみている。[写真 LGエレクトロニクス提供]

現代自動車とLGエレクトロニクスが未来型自動車に適用する内部コンセプトモデルを共同開発した。両社は来月、この車を公開する計画だ。現代車が国内の大企業と提携して電気自動車に適用される車両インテリアモデルを開発したのは今回が初めて。グローバル未来型自動車市場を確保するために両グループが全方向で協力を始めたという分析だ。

産業界によると、現代車とLGエレクトロニクスは車両の天井に大型OLED(有機発光ダイオード)ディスプレーを搭載し、内部のあちこちに新概念家電製品を適用した未来自動車型コンセプトモデルの開発を完了した。新モデルは自動車の内部がどれほど過ごしやすい空間に変わるかを見せることに焦点が合わされた。

自動走行時代がくれば、自動車は移動手段を越えてさまざまな娯楽施設を備えた休息空間になったり、「第2の事務室」のような業務空間に変わったりするという判断からだ。ミニ冷蔵庫、コーヒーマシン、履き物管理機など新型家電機器が設置されたのもそのためだ。

現代車とLGエレクトロニクスは電気自動車と自動運転車関連の協業を強化している。電気自動車に搭載されるバッテリーの共同開発が代表的な例だ。鄭義宣(チョン・ウィソン)現代車グループ首席副会長と具光謨(ク・グァンモ)LGグループ会長は6月に会い、未来の電気自動車バッテリー技術について議論した。両社は合弁会社の設立も検討している。自動運転車関連の技術と電装(車内電子装備)も両社の協力が可能な分野だ。

業界ではこのコンセプトモデルが国内4大グループを中心にした「未来型自動車ドリームチーム」の最初の成果物という評価も出ている。経済界の関係者は「サムスン、現代車、SK、LGの4大グループがすべて未来型自動車関連事業を進めている」とし「世界市場で淘汰されないよう協業の結果が出てくるだろう」と話した。

◆天井にOLEDディスプレー、座席と間にミニ冷蔵庫

外から見ると車輪が付いたボックスカーだが、ドアを開けて入れば小さな家だ。天井には大型OLED(有機発光ダイオード)ディスプレーが設置されて映画を楽しむことができ、室内のあちこちに新概念家電製品が搭載されている。現代自動車とLGエレクトロニクスが共同で開発した未来型自動車だ。両社は近いうちに協業の結果である未来型自動車コンセプトモデルを公開する計画だ。

◆「自動車? 家?」

産業界によると、現代車とLGエレクトロニクスは車両内部を完全に変えた未来型コンセプトモデルを共同開発した。完全自動運転車が商用化され、電気自動車が日常となる未来に向けて、車両の内部インテリアを完全に変えたのだ。

最も大きな特徴は車内で運転することがなくなった搭乗者のためにエンターテインメント機能を強化したという点だ。車の天井にディスプレーパネルを設置し、各種コンテンツを楽しむことができる。天井のディスプレーを窓に変え、夜空の星や窓の外の風景を見ることもできる。

車両の外側にあるカメラが外部の映像を撮影し、これをディスプレーに映し出したりもする。シートの下には履き物管理機がある。車に乗った後、履き物を脱いでおけば、臭いをなくして清潔な状態にしてくれる。座席の間にはミニ冷蔵庫を置いた。消費者の好みによって空気清浄機やコーヒーマシンに変更できる。

今回のコンセプトモデルには具現されなかったが、LGエレクトロニクスは自宅で視聴した映像の続きを車内で見たり、数人が乗る場合に各個人の行動を認識してそれぞれのサービスを提供できる技術もある。搭乗者が睡眠を取る場合、周辺の音を減らし、照明を暗く調節する。複数設置されたスピーカーの音が重ならないよう調整し、搭乗者が各自好きな音楽や映画を楽しむことも可能だ。自動車が「共同空間」であると同時に「個人空間」になるということだ。

ミニ冷蔵庫から飲み物を取り出せば自動で搭乗者の金融口座から料金が決済されるシステムも具現できる。営業用または、共用で車両を使用する場合のシステムだ。

◆電気自動車・自動運転時代をつかむ

現代車とLGエレクトロニクスが提携して車両の内部を革新的に変える試みをするのは、未来型自動車市場を先に獲得するためだ。電気自動車と自動運転車が商用化すれば、車両内部に対する定義が完全に変わる。専用プラットホームを基盤に開発された電気自動車はエンジンなどを搭載する空間が必要ない。バッテリーは車両の下側に平たく設置できる。現代車が来年初めに量産する初の次世代電気自動車(コード名NE)をみると、車体の全長は準中型SUV水準だが、内部空間を決めるホイールベース(前輪軸と後輪軸との距離)は3000ミリと大型SUVのパリセードより長い。

車両で生産する電力量も大きく増える。内燃機関の車はスマートフォンのバッテリーを充電する程度の電力を生産するが、電気自動車または燃料電池自動車時代がくれば各種生活家電を車内に導入できる。LGエレクトロニクスと現代車が車両の内部に履き物管理機、コーヒーマシンなどを設置したコンセプトモデルを開発した背景だ。

◆自動車が生活空間に

自動運転車の内部空間はさらに変わる。完全自動運転時代がくれば運転に必要なハンドルが消える。座席が前を向く必要もない。現代車が昨年、消費者個人向けサービス「スタイルセットフリー(Style set free)」を公開したのも同じ脈絡だ。車両の内部を個人の好みに合わせて変えることができるサービスだ。座席の位置と個数を調整でき、小型家電および事務機器などを車両に入れることもできる。このコンセプトモデルも現代車の「スタイルセットフリー」をLGエレクトロニクスと個人向けに適用した事例だ。現代車はLGエレクトロニクス以外の企業とも「スタイルセットフリー」適用モデルを共同開発する案を推進している。

両社は利用者の経験を変化させるために協業を通じてシナジーを出す計画だ。車が単なる移動手段でなく生活空間になるためには、両領域の「代表企業」が力を合わせなければならないからだ。電装業界の関係者は「いわゆる『タイヤが付いた家』を実現するためにモビリティー企業の現代車と『家』の領域を研究したLGエレクトロニクスが会った」と評価した。