韓経:サムスン副会長が未来賭けるMLCC…サムスン電機、中国に工場作り日本を追撃

  • 2020年7月28日

スマートフォンに1000個使われる時も最も重要な部品だったが、電気自動車には1万3000個、自動運転車には1万5000個が必要だ。

サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長は16日、自動車に使われる積層セラミックキャパシタ(MLCC)を生産するサムスン電機釜山(プサン)事業所を訪問した。今年に入って李副会長がサムスン電子以外の系列会社を訪れた初の事例だった。5月に忠清南道(チュンチョンナムド)のサムスンSDI天安(チョナン)事業所に立ち寄ったがこの時は鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自動車グループ首席副会長を迎える目的が大きかった。

李副会長がサムスン電機を重視するのは電装用MLCCがサムスンの未来の収益源のひとつだからだ。自動車に使われるMLCCの需要が自動運転車時代を迎え爆発的に増える可能性が高いとみたのだ。

◇未来の自動車は巨大なスマホ

MLCCは半導体回路でダムの役割をする。回路に入ってくる電流量が激しく変動すると半導体が壊れる恐れがあるためMLCCを半導体と一緒に入れる。セラミックとニッケルを交互に積層して作る。製品の厚さは髪の毛水準の0.3ミリメートル水準だ。横0.4ミリメートル、縦0.2ミリメートルにすぎず、肉眼ではよく見えない。体積比の価格は相当だ。ワイングラスにMLCCをいっぱいに満たすとMLCCの価格は数億ウォンに達する。

これまでMLCCの主要需要先はスマートフォンメーカー。第5世代(5G)移動通信網を活用する最新スマートフォンを基準とするとMLCCが1000個ほど使われる。停滞していたMLCC需要が急増したのは電気自動車ブームのおかげだ。

MLCC需要は自動車に車両用半導体であるECUがどれだけ使われるのかにより決定される。5~6年前には車両1台に使われるECUは30個程度だった。自動車の電装化が加速化して状況が変わった。100個以上のECUが必要な車両が相次いで登場し、MLCC需要が急増した。

最新電気自動車を基準で車両1台に使われるMLCCは1万3000個前後だ。次世代自動運転車は必要なMLCCの量が1万5000個に達する。

業界ではMLCC市場が急成長すると予想している。モルガン・スタンレー・リサーチは昨年99億7000万ドル台だった世界のMLCC市場が2025年には157億5000万ドル規模に成長すると予想した。年平均で市場が10%ずつ成長するという話だ。年間のMLCC生産量も同じ期間に3兆9400万個から5兆1300万個に急増すると予想した。

◇日本と韓国の増設競争

MLCC市場の先頭走者は日本の村田製作所だ。昨年末基準で市場シェアは40%に達する。サムスン電機が22%で2位を記録中だ。12%で3位の太陽誘電と8%のTDKもやはり日本企業だ。日本の独走をサムスン電機が牽制する局面だ。

最近MLCC業界では増設競争が盛んだ。車両用MLCC市場が爆発するタイミングで十分な量を確保していなければならないと判断したのだ。村田製作所は今年設備投資予算として2000億円を策定した。太陽誘電も150億円を投じた新潟工場4号棟を4月に竣工し追撃に力を入れている。業界5位の台湾の国巨も昨年末に米国のMLCC企業のケメットを18億ドルで買収し規模を拡大した。

サムスン電機の戦略も増設だ。電装用MLCC生産量を増やすため2018年に5733億ウォンの投資を決めた。現在中国・天津に工場を新築している。釜山事業所にも専用生産ラインを別に構築した。同社関係者は「技術的難度が高いパワートレインとABS用製品開発に成功した。素材と工法の差別化に重点を置いている」と説明した。