韓経:素材・部品・装備のように…韓国政府「製造業の自活力強化」にオールイン

  • 2020年7月27日

韓国政府が素材・部品・装備を超え製造業全般の自活力強化に「オールイン」することにした。製造業全般のバリューチェーンに対する全数調査を実施して製造業発展に必須だが海外依存度が高い分野を選び出した後、大々的な国産化支援に出ることにした。中国との国交正常化で韓国の製造業の海外分業が本格化した1993年から27年ぶりに韓国政府が産業政策を根本的に新たに組み立てる作業に出たものという分析が出ている。

◇「産業地図」描き始めた韓国政府

韓国政府と国策研究機関関係者らが26日に明らかにしたところによると、産業通商資源部は最近製造業全般のバリューチェーンに対する全数調査に着手した。海外依存度が過度に高いが国内生産力強化に向け集中的に支援と育成しなければならない分野を選び出すための基礎作業だ。

製造業全般のバリューチェーン調査は一種の「産業地図」を描くものだ。素材から始まり完成品製作に至るまで生産段階別に韓国企業の現況と海外依存度、製品の種類と売り上げ規模などを詳細に調査する。こうすることで各産業のバリューチェーンで国内生産基盤が弱い分野が一目でわかるようになる。

産業通商資源部関係者は「1990年代以降韓国はグローバル分業構造の中で成長してきただけに国内バリューチェーンを再び強化するのは進んだことのない新しい道。限定された財政投入で効果を最大化するには国内バリューチェーンの弱点を細かく調査することが必要だ」と話した。

産業通商資源部は産業研究院をはじめとする関連機関と5月からこの作業に乗り出した。新型コロナウイルスの余波で製造業分野のグローバルバリューチェーン再構築の必要性が浮上したタイミングだ。海外生産部品の需給問題で世界の自動車メーカーなどが生産中断に追い込まれ、自国内での生産力確保が重要課題に浮上した。産業通商資源部はこの時から既存の国際分業構造に依存したバリューチェーンを改編するという計画を明らかにしていた。国内生産力強化と主要素材・部品の供給元多角化が核心だった。

◇研究開発から地方産業団地まで影響及ぼすか

今回の調査は昨年7月の日本の輸出制裁措置後に進められている素材・部品・装備の国産化政策とも一定部分でつながっている。輸出額基準で韓国の製造業の71%が素材・部品・装備関連産業だ。最近政府は当初100件だった素材・部品・装備育成品目を338件まで拡大することにしたが、今回の調査結果により支援品目をさらに拡大する可能性もあるとみられる。

韓国政府は素材・部品・装備以外の品目に支援対象を増やすために今回の調査結果を活用する方針だ。産業通商資源部の他の関係者は「費用問題により中国で行われている中小企業とスタートアップの試作品製作も国産化の必要性が高いが、素材・部品・装備育成戦略だけでは限界がある。全体的なバリューチェーンが描かれれば安定性が重要な分野を選別するだろう」と話した。

これに伴い、今回の調査結果は通商政策と研究開発支援から地方産業団地の構造調整に至るまで産業政策全般に影響を与える見通しだ。政府が力を入れる分野が決まれば相対的に重要度が落ちる製品や産業群も明らかになり自然淘汰されることもあり得ると分析される。

一部では政府が乗り出してこうした作業をすることに対する根本的な疑問も提起される。ある国策研究機関関係者は「全数調査が終わるタイミングで世界の産業地図と主要製品バリューチェーンがどのように変わるのかだれもわからない。個別企業水準で対応すべき分野に政府が飛び込んで一歩遅れた産業政策を出して財政浪費だけ招くかもしれない」と懸念する。