韓経:販売好調で「グレンジャー」増産も…笑えない現代車

  • 2020年7月17日

現代自動車の忠南牙山(アサン)工場で職員が中型セダン「ソナタ」を組み立てている。ソナタは主要市場の中東地域への輸出が新型コロナの影響で前年比90%以上減少した。[現代車提供]

現代自動車が忠清南道牙山(アサン)工場で生産する準大型セダン「グレンジャー」の増産を2カ月延長することにした。グレンジャーは国内販売が好調で、出庫待機台数が1万6700台にのぼる。一方、同じ工場ラインで生産するソナタは中東への輸出が90%減少し、操業を縮小しなければいけない状況だ。

現代車の決定の背景には内需と輸出の不均衡がある。現代車関係者は「2つの車種の生産台数不均衡のため正常稼働が容易でなく、グレンジャーの増産を延長した」と説明した。業界では世界的な新型コロナ感染拡大で国内市場への依存度が高まったため、内需活性化政策が続いてこそ販売急減を避けることができるという指摘が出ている。

◆上半期の自動車販売増加…韓国が世界唯一

自動車産業協会によると、今年上半期の国内自動車販売は前年同期比6.6%増の94万8000台だった。販売台数基準では中国、米国、日本、ドイツ 、インドに続く世界6位。昨年末の世界12位から6つも上昇した。

世界主要国のうち韓国だけ国内自動車販売台数が増加した。韓国を除いた世界10大自動車市場の上半期の国内販売は前年比25.9%減少した。欧州では新型コロナ被害が大きかった英国(-48.0%)、フランス(-37.3%)、イタリア(-44.9%)の自動車販売が前年同期比で40%ほど減少した。インドやブラジルなど新興市場の自動車販売は不振だった。

昨年上半期の販売台数が204万9000台だったインドの場合、今年は100万台以下に半減(-51.8%)した。インド政府が新型コロナ拡大を防ぐため強力な封鎖措置を取った4月には自動車販売店も閉鎖し、1台も売れなかった。新型コロナによる死者数が7万人を超えるブラジルも新車販売が前年比で38.2%減少した。

韓国自動車企業は輸出など海外販売の不振を国内販売である程度カバーした。起亜自動車は上半期の国内販売が14.6%増えた半面、海外販売は20.4%減少した。ルノーサムスン自動車も内需は51.3%増、輸出は74.8%減となった。

業界関係者は「新型コロナ拡大が落ち着かなければ、海外では年末まで販売不振が続く可能性が高い」と話した。現代車グループのグローバル経営研究所は昨年8756万台だった世界の自動車販売台数が今年は20%以上減の7000万台前半にとどまると予想した。

◆下半期の「販売急減」懸念

業界では乗用車の個別消費税引き下げ幅が縮小する下半期には国内販売が減少するという見方が多い。政府は3月から70%(税率1.5%)引き下げた個別消費税を今月からは30%(税率3.5%)だけ引き下げる。出庫価格2500万ウォンの乗用車の場合、個別消費税が先月までは54万ウォンだったが、今月からは125万ウォンと71万ウォンも増える。

先月まで好況だった国内市場も冷え込んでいる。上半期の国産車ベストセリングカー(7万7604台)の「グレンジャー」は、今月の一日平均契約台数が前月比で20%近く減ったという。国内販売までが減少すれば、そうでなくとも厳しい自動車部品会社の経営難が深刻化する可能性が高い。

秋慶鎬(チュ・ギョンホ)未来統合党議員らも自動車個別消費税70%減免期間を年末まで延長する内容の租税特例制限法改正案を発議した状態だ。鄭晩基(チョン・マンギ)自動車産業協会長は「世界の自動車需要が回復するまでは個別消費税の減免拡大など内需活性化が必要だ」とし「国会が租税特例制限法改正案を速やかに通過させるべき」と述べた。