韓国の酒類消費、8年連続で増加

  • 2015年1月6日

韓国人は健康のために喫煙は減らしても、酒に使うお金は減らしていないことが分かった。飲酒と関係がある病気の医療費は年間2兆ウォン(約2150億円)を超える。政府が禁煙政策に力を注ぎ、飲酒管理政策は度外視しているという指摘が多い。

統計庁や保健福祉部によると、昨年、全国の2人以上の世帯がたばこの購入に使った金額(たばこ消費)は月平均1万7317ウォン(7-9月期基準)と、2007年の2万1079ウォンに比べ大幅に減った。たばこが全体消費支出に占める割合も1.05%から0.66%に落ちた。喫煙に否定的な社会の雰囲気が形成され、たばこ値上げ、禁煙エリア拡大などの強力な抑制政策がこうした結果に結びついた。

一方、酒類の消費は8年連続で増えている。昨年の月平均酒類消費額は1万4160ウォンと、2007年の7335ウォンに比べ2倍ほど増えた。全体消費に占める割合も同じ期間、0.36%から0.50%まで上がった。飲酒関連病気の診療費は2007年の1兆7057億ウォンから2011年には2兆4336億ウォンに増えた。飲酒管理政策が喫煙に比べ相対的に緩いためと分析される。

保健社会研究院の昨年の研究によると、韓国飲酒抑制政策の点数は7点(21点満点)と、調査対象30カ国のうち22番目だった。点数も平均(9.7点)を大きく下回った。福祉部の関係者は「飲酒問題の深刻性を認知してはいるが、社会的な反発を憂慮し、事実上、手をつけられない状態」と述べた。

福祉部は公園の病院など公共場所を禁酒エリアに指定する内容の国民健康増進法改正案を何度か出したが、立法化には失敗した。政府が酒にも国民健康増進負担金を導入し、酒を遠ざけるべきだという声が高まる理由だ。進展のない場所規制ではなく、より実効性がある価格政策が必要ということだ。カトリック大議政府(ウィジョンブ)聖母病院のイ・ヘグク精神健康医学科教授は「最も効果が大きい価格政策を導入し、販売価格を高め、飲酒消費を減らすよう誘導する必要がある」と述べた。

飲酒による社会経済的費用は喫煙よりはるかに大きいというのが、学界の大半の意見だ。延世大保健大学院研究によると、医療費用のほか、飲酒による生産性低下、飲酒事故による被害額などまで合わせると、年間20兆990億ウォンにのぼる。

しかし酒の販売価格を上げて消費者の負担を増やす方法で飲酒を規制するのは望ましくない、という反論も少なくない。2011年にも福祉部保健医療未来委員会は、酒に健康増進負担金を課して確保した財源をアルコール中毒者治療などに活用する案を検討した。しかし「庶民増税」という批判に酒産業規制という声まで高まり、実行されなかった。