韓経:韓国、ゼロ金利時代…「行き場のないお金」1カ月で18兆ウォン急増

  • 2020年6月5日

5大銀行の要求払預金残高が1カ月で18兆ウォン(約1兆6000億円)近く増えたことが分かった。一方、4月まで急増していた大企業・家計融資は落ち着きを見せている。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)事態以降、金融市場の不安感が多少収まっているが、市中資金は依然として「もう少し見守ろう」と様子見を続けているという分析だ。

4日、銀行界によると、5月末を基準に新韓(シンハン)・国民(ククミン)・ハナ・ウリ・農協(ノンヒョプ)など5大銀行の要求払預金残高は491兆4664億ウォンということが分かった。前月より17兆5000億ウォン増えた。1月末(436兆3608億ウォン)に比べると4カ月で55兆ウォン増加した。一方、定期預金残高は同期間大幅に減った。5大銀行の先月末定期預金残高は643兆7699億ウォンで前月(649兆6198億ウォン)に比べて6兆ウォン程度蒸発した。

要求払預金が短期間にこのように急増したのは異例的だ。1年前である昨年5月末残高(403兆895億ウォン)は前月より1兆ウォン減った。4月末にも前月より6300億ウォン増加にとどまった。

要求払預金金利は年0.1%台で、利子を事実上与えない。その代わりに、一定期間お金を貯める定期預金と違い、必要であればいつでも引き出すことができる。都市銀行関係者は「市場変動性があまりにも大きいからどこに投資すればいいか分からず様子見する待機資金が多い」として「海外に投資し、またはドルを買おうとする企業の需要が減ったのも原因の中の一つ」と話した。

金利が日々落ちるのも市中資金が要求払預金に向かう要因だ。5大銀行の満期1年分の定期預金商品の金利は年0.7~0.95%に過ぎない。金利が年1%台にもならない状況であえてお金を貯めておく理由がないということだ。韓銀は今年初め、年1.25%だった基準金利を先月28日年0.5%に引き下げた。6月の預金金利はさらに落ちるものとみられる。金融圏関係者は「景気が確かに回復傾向に転じたという信号が現れてこそ要求払預金に積まれている資金が証券市場など他の投資先に動くだろう」と分析した。

先月末5大銀行の大企業融資残高は88兆9027億ウォンで前月より0.4%増加にとどまった。3、4月にはそれぞれ前月より9.8%、6.6%急増した。「とりあえず借りてみよう」という需要は落ち着いたという分析だ。債権市場安定ファンド作りなど政府の市場安定化対策以降資金事情が良くなった大企業が融資を減らし、自らの調達市場に舵を切っているという声もある。基準金利の追加引き下げで調達コストが減るという期待も融資需要を落ち着かせた要因だ。

家計融資の増加傾向も鈍化した。5大銀行の先月末家計融資残高は627兆3829億ウォンで前月と似た水準を維持した。3月と4月にはそれぞれ前月より1.1%、0.7%増加した。都市銀行関係者は「新型肺炎事態以降、全般的に家計消費が減ったうえに緊急災難支援金まで支給され、家計融資の需要増加傾向は多少落ち着いたようだ」と話した。