韓経:人民元12年ぶり安値…米中「通貨戦争」再び勃発か

  • 2020年5月27日

米中対立が深刻化する中、対ドルで人民元の価値がまた下がっている。人民元の価値は12年ぶりの安値を記録した。

中国人民銀行は26日、対ドル人民元基準値を前日より0.12%の元安ドル高となる1ドル=7.1293元と告示した。管理変動相場制度を施行する中国は毎日午前に外国為替市場が取引を開始する前に人民銀行が市場の状況を反映して基準値を公表する。当日の中国国内市場の為替相場は基準値より上下2%の範囲で動くことができる。

人民元基準値は前日も0.38%の元安ドル高となり金融危機当時の2008年2月末から12年ぶりの安値水準となっていた。この日また下落し安値記録を更新した。

中国人民銀行が基準値を相次いで引き下げているのは最近米国との関係が悪化している中国が貿易で有利な位置を確保するため人民元安を容認するのではないかとの指摘が提起される。昨年8月に基準値が1ドル=7元を11年ぶりに割り込むと米国は中国を為替操作国に指定した。両国が競争的に自国通貨安を誘導する「為替戦争」を行ったりもした。その後米国は1月に両国間の1段階貿易合意に署名し中国を為替操作国リストから除外した。

最近の元安は基本的に中国経済に対する市場の不安感が反映されたという見方もある。人民銀行の基準値引き下げが香港オフショア市場で取引されている人民元下落を反映したものであり、人為的に引き下げたとみるのは難しいという話だ。

新型コロナウイルスの余波で今年の中国の経済成長率は1.2%にとどまるだろうという見通し(IMF)が有力だ。ここに中国が最近「香港国家安全法」の制定に乗り出すと米国だけでなく西側主要国まで牽制態勢に入った。人民元安は中国企業の輸出には有利になるが、中国の資本市場から外国人投資家が資金を引き揚げるなどの反作用も現れる恐れがある。