韓経:みすぼらしい競争力…世界トップ30に韓国の看板大学はない

  • 2020年5月19日

「10億ドル(約1074憶円)vs240億ウォン(約21憶円)」

米国マサチューセッツ工科大学(MIT)とソウル大学の人工知能(AI)投資規模だ。MITは昨年10億ドルを投じてAI大学を設立した。第4次産業革命時代の流れに合わせてAI技術を先取りするという趣旨だ。ソウル大学も先月10学問分野の世界10位入りを目指して15学問分野に集中投資する「SNU 10-10プロジェクト」を発表した。今後6年間240億ウォンをこの学科に投じて世界トップ10に入る10学問分野を育成するという計画だ。

AI投資規模は、ソウル大学が韓国1位の大学だが、世界有数の大学の間では30位入りも果たせずにいる現実を見せている。世界の舞台で韓国大学の競争力は過去よりも遅れをとっている。

英国の大学評価機関QSが発表する大学順位を調べると、今年ソウル大学は37位にとどまった。2017年35位から3年間に2ランク下落した。

他の大学の評価順位はさらに低い。100位入りを果たした大学はKAIST(41位)、高麗(コリョ)大学(83位)、浦項工科大学(87位)、成均館(ソンギュングァン)大学(95位)など4校だけだ。

他のアジア地域大学の場合、シンガポールのNTU(11位)、NUS(11位)、中国の精華大学(16位)、北京大学(22位)、香港大学(25位)、日本の東京大学(22位)などが30位入りした。この学校は全部過去3年間順位が上がった。韓国大学が順位競争で押される理由はほとんど教授の論文引用、外国人教授数などで低い点数を受けていた理由が大きい。研究大学としての役割を忠実に履行できていないからだ。

韓国の大学は11年間続いた授業料の凍結でほとんど財政悪化に苦しめられている。私立大学が投じる研究費は毎年減少している。2017年4669億ウォンから2019年4276億ウォンに8.4%ほど減少した。未来に向けた研究および投資、革新はただ「絵に描いた餅」であるだけだ。

韓国の大学を財政危機に追い込んで競争力を持続的に墜落させた背後は「半額授業料」規制だというのが私立大学学長らの一貫した主張だ。韓国教育開発院がめとめた「高等教育政府財政確保方案研究報告書」によると、全体私立大学の運営収支は2009年4兆8001億ウォンの黒字となったが「半額授業料」の政策施行1年ぶりである2010年2兆1985億ウォンに急減した。その後、2015年赤字に転換した後、2018年を基準に赤字規模は3808億ウォンに達したということが分かった。

韓国の大学の財政は主に授業料で満たされる。現在授業料の引き上げの法廷限度は2.25%だ。物価上昇率を考えると減少しているわけだ。だが、これさえも引き上げることは難しい。授業料を引き上げる場合、国家奨学金など政府の支援を受けることができない不利益があるため、大学は授業料を凍結するほかはない。さらに、新型肺炎事態以来韓国の大学は遠隔授業、外国人留学生の急減などで危機感がさらに高まっている。学生たちはオンライン始業以降授業料の一部払い戻しまで要求してきた。

昨年12人の前現職大学学長らは『学長の苦悩』という書籍を発刊した。彼らは「学齢人口の減少、授業料の凍結などの問題で私立大学が財政悪化に苦しめられている」として「財政拡充だけが大学の競争力を高められる唯一の解決法」と主張した。授業料の凍結が講座の大型化、研究費の減少、教育インフラへの投資離れなどを招いて教育の質を落としているという説明だ。

大学は学事運営の自立権と破格的な政府からの支援を求めている。ある私立大学学長は「多くの大学が財政の圧力に苦しめられ、政府の財政支援事業にこだわっている」として「大学自らが固有の特性を生かした発展方向と革新案を探るように誘導するよりは教育部の都合に合わせた画一的な評価指標によって動くのが現実」と批判した。

政府の大学財政支援も非常に不足している。「OECD教育指標2019」によると、韓国の高等教育投資額(大学生1人当たり投資額基準、2016年基準)は1万486ドルで、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均値(1万5556ドル)の67.4%にとどまっている。また、高等教育投資額の中で政府財源の割合は37.6%でOECD平均(66.1%)の半分水準に過ぎない。ある私立大学学長は「主な先進国大学は政府支援に力づけられて桁外れの資金を投じて未来教育に先導的に投資している」として「少なくとも高等教育に対する政府の財政支援をOECDの平均水準まで高める必要がある」と主張した。