韓経:「年内に新型コロナ治療剤出す」…韓国バイオ総力戦

  • 2020年5月19日

51社。新型コロナウイルス治療剤とワクチンを開発している韓国の製薬・バイオ企業の数だ。1月20日に韓国で最初の感染者が出てきてから4カ月間に韓国企業が総力戦を繰り広げた結果だ。新薬開発の関門である患者を対象とした臨床試験に入った企業も1社2社と増加している。年内に初めての国産治療剤が出る可能性は高い。韓国の製薬・バイオ企業の高まった地位を示すと評価される。

食品医薬品安全処が18日に明らかにしたところによると、韓国で承認を受けた新型コロナウイルス臨床試験は12件だ。先月14日に富光(プグァン)薬品が国産新薬で初めて抗ウイルス剤である「レボビル」の新型コロナウイルス臨床第2相承認を受けてから1カ月で臨床に入った国産治療剤は3件になった。エンジーケム生命化学が重症肺炎予防候補物質「EC-18」の効能をテストするため、新豊(シンプン)製薬はマラリア薬「ピラマックス」の薬効を確認するために患者を募集している。

急病患者向けに使う薬品はこれより多い。食品医薬品安全処の緊急使用承認を受けて新型コロナウイルス患者に薬品を投与した会社はイミューンメッド、ファーミセル、ジェムバックス、アンテロジェン、SCM生命科学、カンステムバイオテクの6社だ。韓国の新型コロナウイルス治療剤とワクチン候補物質を持つ企業はそれぞれ43社と8社だ。

速度が最も速い製品は血漿治療剤だ。GC緑十字は今年製品を出す計画だ。治療剤はすべて無償で提供することにした。セルトリオンは7月に抗体治療剤の臨床に入る。

ワクチンはまだ物質開発段階だ。だが海外でも韓国企業に注目している。ビル&メリンダ・ゲイツ財団はSKバイオサイエンスに360万ドルを支援する。新型コロナウイルスワクチン開発を促すためだ。国際ワクチン研究所(IVI)のジェローム・キム事務総長は「通常ワクチンを開発するのに5~10年かかるが、新型コロナウイルスの状況でこれを6~18カ月に短縮している。ワクチン開発史上このように速いスピードで多く開発されるのは前例がない」と話す。

◇セルトリオン「開発中の抗体治療剤、コロナ予防にも効果あるだろう」

◇新型コロナ治療剤・ワクチン開発総力戦展開するKバイオ

セルトリオンが開発中の新型コロナウイルス抗体治療剤が新型コロナウイルス感染予防にも効果があるとの見通しを出した。

セルトリオンのチャン・シンジェ社長は18日にオンラインで開かれたバイオコリア2020企業説明会で、「抗体治療剤は感染患者のウイルスをすぐに中和するだけでなく、健康な人に投与すれば抗体半減期が2~3週間なのでその期間にはウイルス感染を予防できるだろう」と話した。チャン社長は「患者を扱う医療陣のように緊急な必要がある人に予防目的で投与できる」とした。

合成医薬品と違い高容量で投与できるのも抗体治療剤の長所に挙げた。彼は「合成医薬品は毒性による副作用のため高容量を投与しにくいが、抗体は副作用が少なくて可能だ。体内のウイルス量が多い患者に安全な抗体治療剤を速やかに投与すれば症状を緩和できる」と話した。セルトリオンは7月に韓国と欧州で臨床試験に入るのを目標に細胞株を開発している。

GC緑十字は新型コロナウイルス血漿治療剤として開発中の「GC5131A」を韓国の患者に数量無制限で無償提供すると明らかにした。これまで韓国の製薬会社が製品を原価で供給した事例はあったが全面無償供給は異例だ。同社関係者は「回復期の患者からの献血が無償で行われているだけに、これを基盤に営利活動を追求するのは道理に合わないと判断した」とした。

GC5131Aは新型コロナウイルス回復患者の血漿から多様な抗体が入っている免疫蛋白質だけを選り分けて開発した医薬品だ。GC緑十字は政府支援金を除き開発から商用化以降の一切の費用を自社で負担する計画だ。GC緑十字の他の血漿治療剤と作用機転、生産方法などが同じで開発速度は速いと期待している。7月に臨床に入り年内に商用化するのが目標だ。

新型コロナウイルスDNAワクチン「GX-19」を開発中のジェネクシンは臨床試験に使う試料生産を終えた。ジェネクシンは3月にバイネックス、ジェネンバイオ、国際ワクチン研究所、KAIST、ポステックなどとともにコンソーシアムを構成し新型コロナウイルスワクチンを開発し始めた。バイネックスがGX-19生産を担当している。バイネックス関係者は「ジェネクシンと数年間にわたりDNAワクチンや再調合蛋白質医薬品を開発してきたため迅速な試料生産が可能だった。全国民にDNAワクチンを接種できる規模で生産工程を拡大する予定」と話す。ジェネクシンは来月初めに臨床に入る計画だ。

韓国で新型コロナウイルスを対象に初めて治療目的使用承認を受けたイミューンメッドは来月に韓国で臨床第2相に入る。同社は7月にイタリアで新型コロナウイルス治療剤「HzVSF」を現地の重症患者に投与できるよう供給する予定だ。イタリアでも臨床を準備中だ。