韓経:「安全資産」の待遇受ける韓国債券…外国人保有額140兆ウォンで過去最大

  • 2020年5月12日

外国人投資家の韓国債券保有額が先月末に140兆ウォン(約12兆2895億円)で過去最大を記録した。今年に入ってから4カ月で17兆ウォン近く増えた。昨年の年間増加額9兆9000億ウォンを大きく上回った。新型コロナウイルス以降外国人投資家が他の新興国では債券を大挙売っているのと比較される。堅固な格付けと相対的に高い金利のおかげで金融市場が揺らぐ時にさらに際立って見える「安全資産」扱いを受けていると分析される。

◇韓国債券買いあさる外国人

金融監督院が11日に発表した「4月の外国人証券投資動向」によると、外国人投資家の韓国上場債券保有額は先月140兆4940億ウォンで初めて140兆ウォンを超えた。昨年末の123兆6510億ウォンから16兆8430億ウォン増えた。上場債券とは韓国取引所に上場され取引される債券をいう。国債と通貨安定証券などほとんどの公募債券が上場されている。私募債券も上場されるケースが増加している。

2013年6月に初めて100兆ウォンを突破した外国人上場債券保有額はその後100兆ウォン前後で推移したが昨年6月に120兆ウォンを超えた。その後停滞した保有額は今年3月に130兆ウォン、4月に140兆ウォンを突破し急増している。

新型コロナウイルスで世界の証券市場が揺れる時に多く買った。外国人投資家の韓国上場債券買い越し額は3月に7兆3990億ウォン、4月には9兆3210億ウォンに達した。今年に入り26兆4100億ウォンを買い越し、満期償還額を除いた純投資額は16兆1570億ウォンだった。これに対し韓国上場株式は3月に13兆4500億ウォン、4月に5兆3930億ウォン相当を売り越した。韓国株を売りながらも債券は買い入れたのだ。

他の新興国や2008年の金融危機当時と比較してみても外国人投資家の「韓国債券愛」は異例と分析される。ブルームバーグは「今年に入り4月まで外国人投資家がインド、インドネシア、タイ、メキシコ、トルコ、南アフリカの新興国6カ国で410億ドル相当の債券を売る間に韓国では220億ドル相当を買い越した」としてスポットを当てた。

◇「安全資産で金利高い」

韓国債券の魅力は格付けが高く、踏み倒される心配がほとんどないのに先進国の国債より高い利回りというところにある。韓国の国債格付けはスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の評価基準で「AA」で、英国、フランス、ベルギーなどと同じだ。

メリッツ総合金融のユン・ヨサム研究員は「韓国の国の債務比率は今年国内総生産(GDP)比46%、政府保証負債を合わせても70%台にしかならない。経常収支黒字はGDPの3%前後を維持すると予想され最近安全資産の地位を確保したとみられる」と話した。

韓国債券を買う外国人投資家は主に政府系ファンドや中央銀行など公的資金で、安全性を重視する特徴がある。HSBCホールディングスのアンドレ・ド・シウバ新興国債券リサーチ部門長もブルームバーグを通じ「高い格付けと先進市場に匹敵する金融市場解放度により韓国債券が安全資産のように評価されている」と話した。

金利も高い方だ。韓国の10年物国債利回りは現在1.43%台で米国の0.69%、日本の0.00%、ドイツのマイナス0.53%など先進国だけでなく、タイの1.14%、シンガポールの0.90%、台湾の0.48%など主要新興国より高い。その上外国人投資家がドルをウォンに替えて投資する際の為替ヘッジプレミアムを得ることができ、ドル収益率はさらに上がる。外国人が韓国の3年物国債に投資する際に0.91%の金利に約0.9%の為替ヘッジプレミアムを上乗せして約1.8%の収益率を期待できる。

外国人投資家の韓国債券買いは当分続く見通しだ。新型コロナウイルスで低金利が深化して金融市場不安が再発しかねず、韓国債券ほど安定した投資対象を探すのが難しいためだ。ユン研究員は「大規模追加補正予算とそれにともなう赤字国債発行負担で韓国の投資家は債券投資をためらっているが、外国人投資家には依然として投資魅力が高い。当分政府負債増加で外国人債券資金離脱の可能性は大きくない」と話した。