韓経:ポストコロナの勝者はベトナム?

  • 2020年4月29日

国際通貨基金(IMF)が14日、「巨大封鎖」というサブタイトルで世界経済見通しを発表した。「マイナス」行列が各国の予測値を埋めた中、ベトナムだけがほぼ唯一の「プラス」となった。今年は2.7%成長し、2021年には7%台にV字成長するという予想だ。ASEAN(東南アジア諸国連合)国家のうち最も高い。ベトナムが「ポストコロナ」の勝者になるという分析が出ている。グローバル製造企業が中国に依存しているサプライチェーンを多角化する可能性が高まり、ベトナムが最も注目されているという理由からだ。

27日現在、ベトナム国内の新型コロナウイルス感染者数は270人。この10日間は新たな感染者が出ていない。死者も「ゼロ」だ。ベトナム政府は事態がある程度落ち着いたと判断し、今月1日から施行中だった全国的な社会的隔離を23日に大幅に緩和した。

専門家は新型コロナ対応過程でベトナム政府が得た最大の成果としてグローバル投資家の信頼を挙げている。伝染病のため外国人直接投資(FDI)企業が工場の稼働を停止した事例は1件も報告されていない。16日にはマスク輸出禁止を解除した。最近は米国、ロシア、スペイン、イタリア、フランス、ドイツ、英国にマスクなど医療装備を無償で提供した。

不透明な情報公開で混乱を招いた中国とは対照的だ。米国は中国国内の3M工場で生産されたマスクが輸出統制対象になった状況を眺めることになった。デュポンのベトナム工場で生産された防護服45万着が米国にすべて輸出されると、トランプ米大統領はツイッターに「我々の友ベトナム」と感謝の意を表した。日本政府もサプライチェーン多元化レベルで脱中国のため2435億円を配分し、235億円は東南アジア国家への移転に投入すると発表した。

しかし楽観的な見方ばかりではない。米国、欧州、日本など先進国が自国企業の本国移転(リショアリング)のためにどれほど積極的に取り組むかがカギだ。各国政府は新型コロナによる失業問題に直面している。韓国でも第4次産業革命の核心分野の一つ、スマートファクトリー分野を活性化し、製造業の海外移転を防ぐべきだという声が高まっている。

グローバル景気がいつ回復するかも重要な変数だ。ベトナムに流入した今年1-3月期FDIは前年比6.6%減少した。トレーディングエコノミクスによると、今年全体では前年比20.9%減少する見込みだ。液化天然ガス(LNG)発電所の建設など米国が主導する電力産業インフラ投資の遅延が不可避になったのがFDI減少の主な原因となっている。

ベトナム経済も世界的な不況の影響を受け始めた。ベトナムの輸出の4分の1を担うサムスン電子が来月から週2日休業など減産に入る。南部地方では韓国系縫製会社が賃金を支払えず夜逃げする事例も発生している。