韓経:米国進出の韓国企業、「孤立無援」…売り上げ急減に米国政府の資金支援も除外

  • 2020年4月27日

サムスン電子北米総括では3月末から1カ月にわたり従業員数千人が全員在宅勤務をしている。米国全域で新型コロナウイルス患者が急増しニューヨーク州やニュージャージー州など各州政府がスーパーマーケットや病院など一部の必須業種を除くすべての事業者に閉鎖を命令したためだ。最大の販売先であるベストバイの1000カ所余りの店舗も同じだ。オンラインだけで販売したところ売り上げが20~30%急減している。特に代理店での開通などが必要なスマートフォン販売台数はもっと減ったという。

米国に進出した韓国企業の95%が売り上げに甚大な打撃を受けていることが明らかになった。5社のうち1社は4-6月期の売り上げが前年同期の半分以下に減少すると懸念している。韓国経済新聞が4月20~24日にKOTRA北米地域本部と在米韓国商工会議所(KOCHAM)の支援を受け米国進出韓国企業の子会社・支店など66社を対象に調査したところこのような結果が出た。

売り上げ減少の余波で企業の65%が資金事情に厳しさを感じている。だが多くの韓国系企業は米国政府の資金支援を受けることができない。そのため約10%は経済封鎖期間によっては「撤退まで考慮している」と答えた。製造業とエネルギー業種の打撃が最も激しかった。現地に製造工場を置く17社のうち9社が稼動を中断したことがあるか現在も止まった状況だ。あるエネルギー関連企業の法人長は「原油安の衝撃をそのまま受けているエネルギー業種では事実上すべてのプロジェクトが全面中断された。それでも韓国本社に支援を求めることもできず完全に孤立無援という状況」と話した。

◇サムスン・現代自・LGの米法人「1カ月の在宅勤務で物流・販売網もまひ」

◇新型コロナの衝撃本格化…「4-6月期売り上げ半減」が20%

「先月中旬から『売り上げの崖』を経験中です。さらに不安なのは今回の事態がいつまで続くかわからないということです」。

米ニュージャージー州に本社を置くある韓国系企業の法人長が打ち明けた言葉だ。新型コロナウイルスによる米国の経済封鎖が長引き韓国企業も大きな困難を経験している。ジョージア州やテキサス州などで一部経済活動が再開されたが、多くの韓国系企業があるニューヨーク州やカリフォルニア州などは新型コロナウイルスの感染拡大が深刻で正常営業までは相当な時間がかかるものとみられる。

◇売り上げ急減、稼動中断、資金繰りの懸念まで

韓国経済新聞が調査した企業66社のうち65%の43社が全員在宅勤務をしていた。残りの23社も部分施行中だ。問題はこうした非正常な勤務をいつ終わらせられるかわからない所が67%の44社に達するという点だ。これは相当数がニューヨーク州、ニュージャージー州、カリフォルニア州など新型コロナウイルスの「ホットスポット」にあるためとみられる。ニューヨーク州は来月15日まで経済封鎖が延びた。

これに伴い売り上げは大きな打撃を受けている。3月の売り上げが70%以上減少した所が8社、50~70%減った所が4社など半分以上減った企業が18%に達した。金融市場の変動性の中で取引が増加した未来アセット大宇など一部金融会社を除いたすべての企業が売り上げ減少を訴えた。特に21%は4-6月期の売り上げが半分以下に落ちるとみていた。

製造業の企業は工場稼動中断という「二重苦」を体験している。サムスン電子のサウスカロライナ工場(洗濯機)、LGエレクトロニクスのテネシー工場(洗濯機)は一度の稼動中断を体験し、現代自動車のアラバマ工場と起亜自動車のジョージア工場は先月から稼動中断状態だ。州政府が稼動を禁じたり新型コロナウイルス感染の懸念などで欠勤率が上昇したためだ。ある電子企業の法人長は「米国工場だけでなく最近メキシコ工場も稼動中断の可能性が高まっている」と懸念する。

売り上げ減少は資金難につながる。資金事情に対して18%の12社が「非常に心配だ」と答え、「心配だ」と答えた企業も47%の31社に達した。

企業の最大のリスク要因としては、25社が「売り上げ減少」、24社が「営業中断期間がわからないことによる不確実性」を挙げた。また、従業員の健康問題を挙げた所も12社に達した。韓国出張の困難やビザ問題を指摘した所も5社あった。ある法人長は「韓国で駐在員ビザ発給に向けたインタビューが中断され新しい駐在員がいつ来られるかもわからない」と伝えた。減員など構造調整を実施したり考慮中の所は15%の10社だった。

◇米国政府の支援は対象外

米国政府は企業支援プログラムを大挙発表している。雇用維持を目標に従業員1人当たり7万ドルまで支給する給与保護プログラム(PPP)が代表的だ。貸付を受けてから8週間以内に全部使えば返済しなくても良い。すでに3500億ドルが執行され、今週から追加で3200億ドルを支援する。

だが韓国系企業は受け難い。PPP貸付を受けるには株式の20%以上を持つ大株主の中に米国の市民権・永住権を持つ人がいなければならない。韓国系法人は韓国の親会社が100%出資した所が多い。また、関連企業を含め従業員が500人以下でなければならない。サムスンなど大企業の子会社は不可能だ。ニュージャージー州にある未来会計法人のモク・サンホ代表は「PPP規定があいまいで、海外関連会社を含むのかどうかが明確でない。米国内でも資金繰りが良い企業が申し込んで批判を受けているだけに、親会社が韓国の大企業である所は申請に慎重であるべきだ」と話した。

韓国企業は5月の経済活動再開の可能性に望みをかけている。ジョージア州とテキサス州が24日に初めて一部業種の営業を認めた。今月末には20州ほどが自宅待機令を解除する計画だ。

だが経済活動が再開されたところで新型コロナウイルスの感染拡大速度が再び激しくなる場合、こうした計画はずれ込みかねない。また、経済規模が大きいニューヨーク州、ニュージャージー州、カリフォルニア州などは経済活動再開が相対的に遅くなる。感染者数が依然として増加しているためだ。ニューヨーク州は5月15日まで経済活動再開を遅らせ、ニュージャージー州、カリフォルニア州は再開の日程すら決められずにいる。