韓経:金浦空港、国際線利用9万人→0人

  • 2020年4月10日

新型コロナウイルス感染症の影響で金浦空港国際線の旅客数「0」が続いている。9日、金浦空港国際線の人気のない搭乗手続き窓口。カン・ウング記者

先週、金浦(キムポ)国際空港を利用した国際線利用客が1人もいなかったことが分かった。金浦空港が国際路線を運営開始した1969年10月2日以降、乗客がいなくて1週間国際線の飛行機を飛ばせなかったのは今回が初めてだ。

9日、国土交通部などによると、先週(3月29日~4月4日)金浦空港で乗り換えを含め国際線を利用した乗客は0人だった。1年前の同期間には8万9189人に及んだ。1年で1週間に9万人ほどの乗客が金浦空港から消えたわけだ。

2001年にオープンした仁川(インチョン)国際空港に国際線をすべて移した時期を除いて国際線が飛ばせない史上初の事態が起こったのだ。国内の航空会社の関係者は「1997年の通貨危機の時にもなかったこと」とし「航空産業が『シャットダウン』状態ということ示している」と指摘した。

金浦空港だけでなく済州(チェジュ)、清州(チョンジュ)、大邱(テグ)、務安(ムアン)、襄陽(ヤンヤン)などほとんどの地方空港でも先週、国際線の利用客が1人もいなかった。釜山(プサン)の金海(キメ)空港は唯一328人が利用した。これも1年前に比べて99.8%減少したものだ。

北東アジアのハブ空港と呼ばれる仁川国際空港も深刻だ。3月最後の週の国際線利用客は5万4618人に留まった。1年前(132万1383人)と比較すると96%の乗客が消えた。3月1カ月間の仁川空港利用客は昨年の1009万人から174万人に急減した。金浦空港の国際線利用客も同期間に38万人から1万人水準に縮小した。

航空会社は、新型コロナウイルス感染症の影響で産業全体が崩壊寸前の状況に追い込まれたとし、政府の果敢かつ迅速な支援を訴えた。国内1位の大韓航空は非常経営体制に入り、1万9000人余りの全職員が循環休職に突入した。2位のアシアナ航空はHDC現代産業開発への売却が失敗に終われば、1~2カ月も持ちこたえられない状況だ。

業界関係者は「ドイツは国籍会社のルフトハンザドイツ航空に無制限の金融支援を決定するほど航空業を生かそうとする意志が強い」とし「関連産業の連鎖倒産を防ぐための政府レベルの積極的な措置が必要だ」と述べた。

新型コロナウイルス感染症の直撃弾を受けている国内の航空産業の出口が見えない。航空会社だけでなく関連産業も連鎖倒産の危機に置かれている。

9日基準で国内の航空会社が保有する374機の飛行機のうち324機が稼働していない。人々が空港に行かないため空港バス、機内食業者、旅行会社などが連鎖する打撃のため従業員の解雇に至った。政府が支援に手をこまねいている間、国内の航空生態系が崩壊しているのだ。

現在運航中の航空会社9社が雇用している人員は3万9360人ほどだ。このうち3分の1が休職状態だ。航空会社は飛行機が飛ばないため売上がなく、給与を与えるお金がないため無給または有給休職を強制している。経営難が最も深刻なイースター航空は希望退職申請を受けた後、それでも残る人員は解雇する方針まで立てた。国内1位の航空会社、大韓航空は月に6000億ウォン(約538億円)の売上損失を報告している。

韓国の格安航空会社(LCC)は最近、金浦~済州など一部の国内路線を増やし始めているが、市場の状況が良くなったからというよりも、運営費を払うためというのがLCCの説明だ。あるLCC関係者は「金浦~済州の場合、飛行機が一度飛べば1000万ウォン稼がなければ損益分岐点を超えないが、最近は3000ウォンのチケットが溢れている」とし「100人乗せても30万ウォンだということだが、損失が出ても現金を得るために運営している」と伝えた。

国内の航空会社は日本の連休がある来月初めを恐れている。新型コロナウイルス感染症前に予約した航空券がまだキャンセル・払い戻ししないまま保管されているが、新型コロナウイルス感染症事態が解決しなければ、これらの予約が一度にキャンセルされる可能性があるからだ。他のLCC関係者は「損失に耐えて持ちこたえているが、来月払い戻し事態が続けば、現金の流れが止まりLCCの数社は打つ手がなくなりかねない」と述べた。

航空会社がこのように耐えている間、機内食、リムジン、清掃、旅行会社などの関連産業は次々に倒れている。大韓航空に機内食を卸している協力会社は最近、従業員1800人のうち1000人を勧告辞職の形で送り出した。機内の清掃を担当するEKマンパワーは短期契約職52人をリストラしたのに続き、正社員300人を追加解雇する計画だ。アシアナ航空の協力会社アシアナKOは無期限無給休職を実施すると発表した。空港リムジン会社もバスの運行を70%削減し、人員を減らした。飛行機が飛ばないため起こることだ。

韓国を訪れる海外からの観光客がいなくなり、韓国の観光客まで海外に出られなくなると、政府に雇用維持の支援金を申請した観光業者も2000カ所余りに上るほど深刻な状況だ。

国際航空運送協会(IATA)によると、2017年基準で国内の航空産業の雇用は83万8000件に及んでいる。航空会社や空港などの直接雇用形態の雇用が15万8000件、航空関連製品とサービスを雇用する間接雇用は21万5000件だ。残りは観光などの雇用だ。航空産業が創出する付加価値は年間476億ドル(約5兆円)に及ぶ。

航空シャットダウン状況は当分続くだろうという見通しが多い。韓国空港公社の関係者は、「先月30日から夏季スケジュールが始まったが、入国制限のために今月24日まで国際線の運航が全くない」とし「25日以降も再開するかどうかは見守らなければならない」と述べた。

航空業界は政府が航空業界に対する対策を出すことを切望している。業界関係者は「航空会社も有給・無給休職、自発的給与返納などの痛みを分け、骨身を削る努力を続けているが、それでは足りない状況」とし「新型コロナウイルス感染症が航空産業の過ちではないだけに、産業の崩壊しないように政府の支援が切実だ」と訴えた。また「他国の政府は航空業を未来産業と見なし、数十兆ウォンを投じるなど莫大な支援をしているが、現在の政府支援はあまりにも貧弱だ」と付け加えた。

それでも丁世均(チョン・セギュン)首相の8日の発言をきっかけに現実的な支援策が出てくるものと航空業界では期待している模様だ。丁首相は「新型コロナウイルス感染症事態で最も多くの被害を被った業種は『モビリティ』(移動手段)で、飛行機(航空)方面は80%以上、観光や宿泊方面の被害も大きい」とし「この部分は国家レベルで黒字倒産を防ぐために可能なあらゆる政策を取るという原則を持ち、当該部署との協議を通じて適切な措置を取る」と述べた。