韓経:日米医療システム崩壊危機…「消毒用ウェットティッシュもない」

  • 2020年4月3日

世界新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の感染者が90万人をはるかに超えて100万人に迫る勢いだ。感染者の続出で欧州に続き米国と日本も医療システム崩壊の危機に陥っている。医療スタッフの保護装具が底をつき、医療スタッフの感染・隔離→一般患者の治療遅延→死亡者急増の悪循環に陥ったイタリアとスペインの事例が再演されるかもしれないという懸念が高まっている。各国政府は医療装備の確保戦争に入った。

◆世界保護装具サプライチェーン崩壊

米ワシントン・ポスト(WP)は1日(現地時間)、新型コロナ患者が急増し、連邦政府が非常用として備蓄しておいた医療用マスクやガウン、手袋など保護装具の在庫がほぼ底をついたと国土安保部関係者の言葉を引用して報じた。WPは「新型コロナが米全土に吹き荒れ、個人保護装具(PPE)が当面の全国的な問題になった」とし「病院関係者や州知事が各々PPE不足を訴えていて、医療スタッフは押し寄せる患者を治療する過程で死闘を繰り広げている」と伝えた。米国土安全保障省関係者は「米国だけでなく世界PPEサプライチェーンが崩壊し、価格暴騰が起きている」と吐露した。

経済紙フォーブスは米国のメーカーが2億8000万枚のマスクを生産してそのほとんどを輸出し、これによって米国連邦政府と州政府はマスク大乱の中でさらにお金を積んでマスクを購入しなければならない状況だと指摘した。ドナルド・トランプ政府はタイなどマスク輸出禁止措置を下した国家に、同じ規模の他の医療装備を提供するのでマスクを提供してほしいと要請していると政治メディア「Politico(ポリティコ)」は伝えた。

連邦緊急事態管理庁(FEMA)は物資購入予算160億ドル(約1兆7290円)を投じて医療装備を確保すると明らかにした。先月28日、1160万枚余りのN95(韓国のKF94に該当)マスクと2200万組の手袋、8100個の人工呼吸器が配分されたが一線現場は修羅場だ。UCLA病院看護師は先月30日、医療装備不足事態の解決を要求してろうそく集会まで開いた。彼らはマスクとガウン、顔面保護具はもちろん、消毒用ウェットティッシュまで不足して全国の看護師が限界状況に追い込まれていて、連邦政府の対策準備を求めた。

◆医療スタッフの大量感染で死亡急増

新型コロナ感染者が急増している日本では院内感染が続出し、全国的な感染拡散以前に医療システムが先に崩壊する可能性があるとの警告が出ている。1日、日本の一日基準最多の266人が陽性判定を受けて感染者は合計3207人になった。

病床数400床規模の東京・永寿総合病院で先月23日、入院患者2人に感染が確認された後、医療スタッフと患者の間で100人を超える感染者が出てきた。また、国立病院機構大分医療センターでは医療スタッフ患者など24人の集団感染が確認された。

日本医師会は一部地域で病床が不足しているのが実情だとし、医療危機状況を宣言して、政府には緊急事態を宣言するよう求めた。緊急事態状況では、土地および建物の臨時医療施設受け入れ、緊急物資輸送指示などが可能になる。安倍晋三首相は2日、マスクの品薄を解消するための当面の対策として1住所につき再使用が可能な布マスク2枚を郵便配送することにしたと発表した。すると日本ネットユーザーは「3人世帯はどうしたらいいのか。世界的な笑い者になる」としながら政府の対応を批判した。

イタリアとスペインで死亡者が特に多く出た理由の一つに、保護装備不足に伴う医療スタッフの感染が挙げられている。先月30日基準、イタリア感染者のうち9%、スペインは12%が医師・看護師など医療陣だった。マドリード看護師協会のアルダ・レカス会長は「医療スタッフが感染で隔離されれば残りの人材の負担が大きくなり、患者を十分に治療することができない」とし「保護装具があまりにも不足していて、実際の医療スタッフ感染は政府発表に比べてはるかに多いだろう」と話した。新型コロナによる死亡率はイタリア12%、スペイン9%で世界平均5%を大きく上回る。統計サイト「Worldometer(ワールドメーター)」によると、2日現在、世界で93万人余りが感染して4万7000人余りが死亡した。