韓経:韓国、コールセンター発「スーパー感染」憂慮…疾病管理本部「危険度高まれば移動制限も」

  • 2020年3月12日

ソウル九老区の新道林駅付近のコールセンターで100人近い新型コロナ感染者が発生し、首都圏全域で非常事態を迎えた。コールセンターの大半の職員はバスや地下鉄など公共交通を利用してソウルや首都圏から出退勤している。ソウル城東区の君子車両事業所検修庫でソウル交通公社の関係者が地下鉄の客室を消毒している。

ソウル、仁川(インチョン)、京畿(キョンギ)など首都圏で新型コロナウイルス感染者が急激に増えている。ソウル九老区新道林洞(クログ・シンドリムドン)コリアビルディングにあるコールセンターだけで99人の患者が発生したからだ。専門家は最悪の状況に備えて使用可能な病床などを増やすべきだと話している。

疾病管理本部は10日に新型コロナ感染者が242人増え、国内の感染者は計7755人になったと11日、発表した。円光(ウォングァン)大病院や大邱(テグ)医療院で入院していた大邱地域の80代の患者が死亡し、死者は66人に増えた。

前日は新たな感染者が100人台に減ったが、11日にまた200人台に増えたのは、ソウル九老コールセンターの感染者が急増したからだ。ソウルなど首都圏の感染者は11日基準で420人。このうち相当数は感染経路さえ分からない地域感染患者だ。

ソウル市などが集計した九老コールセンター関連の感染者は99人で、ソウル居住者が67人、京畿道居住者が17人、仁川市居住者が15人。最初の患者が勤務していた11階の職員207人だけを検査した結果だ。残りの職員553人は自宅隔離中で、順に検査を受けている。ソウル市は民間コールセンター471カ所の防疫実態調査に入った。ネットカフェやカラオケなど大衆利用施設の営業禁止行政命令も検討することにした。

感染病専門家はさらなる拡大に対応する必要があると指摘した。大邱・慶尚北道(キョンサンブクド)の人口(511万人)の5倍にのぼる2593万人が居住する首都圏で新型コロナ集団感染が続く場合、社会・経済的被害が大きくなるしかないからだ。

チョン・ビョンリュル元疾病管理本部長は「首都圏の医療機関はほとんどの病床が埋まっている」とし「集団感染の拡大で患者が急増することに対応し、医療施設、装備などを急いで準備する必要がある」と述べた。

ソウル九老コールセンターで100人近い新型コロナ感染者が発生し、防疫当局と首都圏の自治体は非常事態を迎えた。このコールセンターで感染した患者は11日午後7時基準でソウル67人、京畿17人、仁川15人の計99人。多数の感染者が公共交通を利用してソウルと首都圏を行き来したことが明らかになり、首都圏全体が感染の危険に露出した可能性も高い。

政府も新型コロナ拡大を防ぐための対策を苦心している。鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理本部長(中央防疫対策本部長)は「イタリアが全国民移動制限措置を取ったように我々も危険度によってさまざまな政策を検討していかなければいけない状況」と述べた。

◆ソウル市、ネットカフェ・カラオケ強制閉鎖を検討

朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長はこの日、オンラインのブリーフィングで「九老コールセンターでの感染は広範囲の集団感染につながる3次波の開始になるかもしれない」とし「ソウル市内の民間コールセンターの全数調査を始めた」と伝えた。そのほかのコールセンターの感染事例を確認するためだ。

ソウル市は今後3日間、民間コールセンター471カ所で防疫実態を確認し、120茶山(ダサン)コールセンターに準ずる運営ガイドラインを提示することにした。ソウル市は120茶山コールセンターの全施設を防疫し、12日から部分的に在宅勤務を施行する予定だ。

感染者が発生した九老コールセンターはコリアビルディングの7-9階、11階にある。ソウル市はここの職員760人を自宅隔離して全数調査中だ。ビルの前に選別診療所を設置し、13-19階の居住者にも発熱チェックをして異常症状があれば検査する計画だ。ソウル市はネットカフェやカラオケボックスなど大衆利用施設に対する営業禁止行政命令も検討することにした。

◆仁川・京畿道も対応

首都圏の自治体は陰圧施設など病床の拡充に着手した。この日基準でソウル市の陰圧病床は380床、入院患者は203人で病床稼働率は53.4%。ソウル医療院と西南病院は一般患者の病床を空けて陰圧病床を設置した。今月26日までに陰圧病床615床を追加し、約1000床に増やす計画だ。泰陵(テルン)選手村に200室規模の生活治療施設を設置する。また、公共および民間施設9カ所・1840室を生活治療センターにするために協議している。

仁川市の陰圧病床は95床。仁荷大病院、キル病院、仁川医療院など10余りの大型病院に分散している。今月中に陰圧病床100床以上を追加で確保し、移動型陰圧装備も50台ほど導入する計画だ。京畿道も使用可能な陰圧病床65床を追加で増やすため道内の大型病院と協議している。

◆首都圏も大邱・慶尚北道の状況に備えるべき

専門家はソウルなど首都圏で発生したコールセンター集団感染が大邱の「新天地イエス教会」集団感染のように地域社会感染拡大の始点になる可能性があると診断した。チョン・ビョンリュル元疾病管理本部長は「(新天地大邱教会の最初の感染者だった)国内31人目の感染者のように感染経路を把握できず、さらなる拡大を招く患者がいつどこでも発生する可能性がある」とし「首都圏は大邱・慶尚北道より人口密度が高いため、さらに注意する必要がある」と述べた。この日基準で首都圏の感染者はソウル218人、京畿177人、仁川25人の計420人。チョン元本部長は2、3日以内に首都圏の感染者が1000人を超える可能性が高いとみている。

大邱・慶尚北道地域で患者が急増し、深刻な医療資源不足現象があったように、首都圏で同じ問題が発生する危険もある。チョン元本部長は「軽症患者治療施設を準備し、重症患者入院病室を確保する必要がある」とし「ソウル蚕室(チャムシル)地域の体育館に患者を隔離・観察するための施設を設置するのも方法」と話した。

チェ・ジェウク高麗大医大予防医学教室教授は「感染病は氷山と同じで水面上に表れたのが5%なら水面下に95%が潜在する」とし「いま水面上に出てきたコールセンターを防いでも、ほかの感染源がまた出てくる可能性があるため、地域社会での早期診断および監視体系を構築して稼働することが重要だ」と指摘した。地域社会の拡大の程度を把握するため検査対象数を増やし、療養病院、療養院、社会福祉施設など脆弱階層が生活する施設から全数調査をする必要があるということだ。