韓経:「中国人留学生3万人の流入前に入国禁止急ぐべき」…韓国政府は頑として動かず

  • 2020年2月25日

中国人留学生が24日、仁川国際空港第1ターミナル到着ロビーに設けられた窓口で新型コロナウイルス感染症関連の案内を受けている。韓国教育部は中国人留学生1万人余りが入国予定の今週を「集中管理週間」と定め、特別管理システムを稼動することにした。キム・ヨンウ記者

韓国内で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)陽性判定者が毎日100人以上発生する中、政府が専門家の意見を無視して事態を深刻化させたという指摘が出ている。防疫の専門家や医師協会は先月末から「中国全域を対象に入国禁止措置を取るべきだ」と何度も勧告したが、政府は頑として動かなかった。未来統合党など野党は「中国を活用して北朝鮮を南北首脳会談のテーブルに引き出したい政府が中国の機嫌を損ねないようにするため入国禁止措置を取らないのではないか」と批判している。

韓国政府は24日にも、中国全域を対象に入国禁止措置を取る必要はないという立場を繰り返した。金剛立(キム・ガンニプ)中央事故収拾本部副本部長(保健福祉部次官)は中国入国者に対して追加入国禁止措置を取るか問われると「湖北省は今も入国禁止措置を維持している」とし「現在としてはこの水準で維持するのが妥当だと思う」と述べた。丁世均(チョン・セギュン)首相もこの日の記者懇談会で「いずれにせよ韓国国民が(中国に)出入りしなければならないため、我々がなんらかの措置を取れば相互主義のようなものが動作する場合が度々あり、そのような点も総合的に考慮するしかない」と述べた。

政府は今月4日、新型コロナウイルス発症地とされる武漢がある湖北省のみ入国禁止対象地域に指定した後、他の地域には拡大していない。国内最大の医師団体である大韓医師協会は先月27日から6度にわたり入国禁止対象地域を中国全域に広げるべきだと勧告した。崔大集(チェ・デジプ)医師協会長は「海外の流入源を遮断する感染症対応の第1段階から十分に機能しなかった」と指摘した。

専門家らは今週を新型コロナウイルス拡散の如何を決定する分かれ道と見ている。韓国で勉強している中国人留学生は7万人だ。このうち3万8000人余りが冬休みで中国に滞在しているが、新学期を前に今週、1万人余りが韓国に戻ってくる。来週1万人以上が入国し、その後残りの人員が順次に戻ってくるものと予想される。

高麗(コリョ)大学予防医学教室のチェ・ジェウク教授は「中国人留学生3万人余りが入国すれば、このうち少なくとも69人から最大813人が『感染危険群』と推計される」とし「入国禁止措置を急がなければならない」と述べた。

外交界では政府が中国全域の入国禁止措置を取らない理由として、中国との外交摩擦を懸念するためと解釈している。ある外交専門家は「THAAD(高高度ミサイル防衛システム)事態後に冷えこんでいた韓中関係が昨年末から改善の兆しを見せる中、ともするとこの措置(全面入国禁止)が両国の関係に再び冷や水を浴びせるのではないかと政府が懸念しているようだ」と話した。政府は今年上半期に習近平中国国家主席の訪韓を推進中だ。ある共に民主党議員は「中国人全面入国禁止は考慮しておらず、法的にも議論の余地がある」と可能性を一蹴した。

一部では「韓国が中国人の入国を全面禁止すれば、中国も韓国人の入国禁止を決めるだろう」という観測が出ている。一方、「米国、ロシアなどの大国だけでなくベトナム、インドネシアなど中国経済への依存度が高い発展途上国も全面入国禁止を施行した」とし「中国が韓国だけを対象に報復措置を下すのは容易ではないだろう」という意見もある。現在、中国全域を入国禁止対象にした国は41カ国だ。

中国は韓国で新型コロナウイルス陽性判定者が急増すると韓国の防疫水準に懸念を示している。延吉朝陽川国際空港は韓国発の航空機の防疫を強化すると24日、発表した。専用通路を作り、中国内の航空便の乗客と物理的な距離を確保することにした。

中国国営メディア「環球時報」は韓国、日本、イラン、イタリアの新型コロナウイルス予防と管理措置が不十分だ」とし「より断固たる措置が必要だ」と諭した。環球時報総編集長の胡錫進氏はツイッターに「中国人から見て韓国の状況は非常に深刻だ」とし「韓国の対応は遅い」と記した。