韓経:韓国経済学会長ら「中国と日本に集まる供給網多角化が至急…金利引き下げ・追加補正予算は良くない」

  • 2020年2月13日

韓国の主要経済学会長は新型コロナウイルスによる肺炎事態を契機に韓国政府が企業活力を吹き込む政策を設計し企業の部品供給チャンネルを多角化する支援策を模索すべきと提言した。だが今回の事態に対応するために基準金利引き下げと追加補正予算など短期的政策カードを切るのは良くないと指摘した。

◇「新型肺炎、長期沈滞に追いやる引き金」

韓国経済学会長、韓国経済通商学会長、韓国国際金融学会長、韓国金融学会長、韓国財政学会長は12日、韓国経済新聞との緊急インタビューで「冷え込む企業・家計心理が新型肺炎ショックでさらに萎縮し、成長率が1%台に落ち込みかねないだけに民間投資心理を盛り上げる政策が必要だ」と口をそろえた。

彼らは新型肺炎ショックが韓国の輸出と消費を締めつけて発生した経済的衝撃が全方向に広がっていると診断した。李仁鎬(イ・インホ)韓国経済学会会長(ソウル大学経済学部教授)は、「現代自動車などの生産ラインが新型肺炎で止まり、前方・後方産業がいずれも打撃を受ける波及効果が進んでいる。工場を再稼働して落ちた品質と歩留まりを引き上げるのにも相当な時間がかかるだけに企業の損失は相当だろう」と評価した。安徳根(アン・ドックン)国際通商学会会長兼貿易救済学会会長(ソウル大国際大学院教授)は、「高成長期から成長鈍化期に変わる変曲点に入った中国経済が今回の事態と米国との貿易紛争を同時に体験して奈落に落ちかねない。新型肺炎は中国依存度が高い韓国を長期沈滞局面に追いやる引き金になりかねない」と警告した。辛星煥(シン・ソンファン)韓国金融学会会長(弘益大学経営学科教授)は「金融市場の場合、過去の事例を見ると伝染病の衝撃後回復するまで平均6カ月ほどかかった。最近株式市場が早い回復傾向を見せて広がっている楽観的認識を警戒しなければならない」と話した。

学会長らは新型肺炎の衝撃に対応するための追加補正予算編成と基準金利引き下げ論に対しては「ステロイド処方」に例え、副作用が大きいと評価した。洪鍾豪(ホン・ジョンホ)韓国財政学会会長(ソウル大学環境計画学科教授)は「今年政府予算が過去初めて500兆ウォンを超えた中ですでに追加補正予算の話をすれば新型肺炎に対する国民の不安だけ大きくなる」と話した。

宋致栄(ソン・チヨン)韓国国際金融学会会長(国民大学国際通商学科教授)は「不確実性拡大で投資心理が萎縮した企業と家計が、基準金利を下げても投資・消費に出る可能性は大きくない」と予想した。

◇「産業構造調整の手綱引き締めなければ」

学会長らは新型肺炎で広がった不安心理を安定化すると同時に、今回の事態で直撃弾を受けた自営業者支援に努力すべきと口をそろえた。洪鍾豪会長は「生命と直結する伝染病拡散は民間心理をあっという間に凍りかせる。政府が関連情報をありのままに提供し不安感を取り除かなければならないだろう」と話した。辛星煥会長は「存立基盤が揺らぐ自営業者と中小企業を対象に政策金融支援などに出るべき」と強調した。

今回の事態を契機に不良産業構造調整の手綱を引き締め企業が堅実化すべきという提言も出てきた。李仁鎬会長は「金融危機と景気低迷時は産業構造調整が早く進むいわゆる洗浄効果が現れた。この時点で産業構造調整と民間活力を改善する政策を検討しなければならない」と話した。安徳根会長は「東アジアのサプライチェーン体系が根こそぎ揺らいでいる。中国と日本に集まっている韓国企業の部品サプライチェーンを多角化し、民間経済の活力を育てる根本対策が急がれる」と話し。