韓経:「潜伏期」入国者に術なし…防疫網を突破して2次感染の懸念拡大=韓国

  • 2020年1月28日

27日、丁世均(チョン・セギュン)首相(左から4人目)と朴凌厚(パク・ヌンフ)保健福祉部長官(同3人目)らが新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎)選別診療所を運営中のソウル・ボラメ病院を訪問して感染対応状況を点検している。 キム・ポムジュン記者

「懸念していたことが現実になった」。韓国内の新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎)患者が4人に増えたことに対する医療界の評価だ。ソル(旧正月)連休期間に追加された国内患者は空港検疫段階で選別されなかった。大部分が潜伏期間中に入国したためだ。空港防疫網を突破されたという批判が出てくる理由だ。国内患者を通した2次感染の懸念まで大きくなっている。専門家は「空港検疫だけでは限界がある」とし「もう少し積極的な指針を用意しなければならない」とした。

◆「単なる発熱」「潜伏期の入国」で取りこぼした患者たち

旧正月連休に新たに分かった武漢肺炎の韓国人患者は3人だ。全員、中国武漢で感染した50代男性患者だ。1人目の患者(中国人女性)が仁川(インチョン)空港検疫段階で見つかったのとは違い、彼らは家で活動しながら感染者に分類された。それぞれ国家指定の隔離病床である国立中央医療院、京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)の明知(ミョンジ)病院、城南市(ソンナムシ)の盆唐(プンダン)ソウル大病院で診療受けている。

24日に確定診断を受けた国内2人目の患者(男性・55)は武漢から上海を経由して22日に金浦(キンポ)空港から入国した。当時、発熱症状があったものの、検疫官は活動に制限を受けない能動監視者に分類した。武漢を訪問した後に発熱およびせきの症状を示している患者だけを隔離するようになっていたためだ。この患者は発熱だけあってせきをしていなかったため隔離基準に該当しなかった。

これに対して、政府の検疫基準が過度に低すぎたのではないかという批判が出てきた。疾病管理本部は2018年の中東呼吸器症候群(MERS)患者が発生した時も、症状を訴えて車椅子に乗って入国した患者を家に帰して論争を呼んだ。当時、MERS検疫基準は発熱とせきの症状だったが、該当の患者にこのような症状がなかったためだ。

疾病管理本部は一歩遅れて肺炎検疫指針を変更した。26日からは湖北省を訪問した後に発熱とせきのうちどちらか一つでも症状が現れた場合、隔離措置を取っている。28日からは空港検疫対象を中国入国者に拡大して中国を訪問した後に症状があれば疫学調査官が判断して隔離を決めることにした。鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理本部長は「武漢に訪問後、症状があると分かった100人余りを一斉調査する計画」としながら「無症状入国者名簿は医療機関に通知した」とした。

◆医療機関、患者の情報を十分確認せず

26日に確定診断を受けた3人目の患者(男性、54)と27日に確定診断を受けた4人目の患者(男性、55)は中国武漢から20日に韓国に入国した。監視対象に含まれず、自由な屋外活動をしていたところ確定診断を受けた。2次感染の懸念が高いと評価されているのはこのためだ。

3人目の患者は症状が始まった22日から3日間、ソウル江南(カンナム)や高陽一山(イルサン)などを行き来しながら活動した。4人目の患者も風邪の症状で初めて京畿道平沢(ピョンテク)のある病院を訪れた21日から5日間、医療機関との間を往復していたことが分かった。

疾病管理本部は彼らが入国当時、「症状がない」と答えたことを土台に、潜伏期に入国したと把握している。専門家が憂慮していた事例だ。

医療機関警告網もまともに作動していなかった。4人目の患者は武漢を訪問した後、風邪などの症状で21日と25日、それぞれ同じ医療機関を訪れていた。患者が1回目に病院を訪れた21日、医療機関医薬品安全使用サービス(DUR)という一種の電子カルテの入力時に武漢訪問患者であることを知らせるポップアップウィンドウが現れたが、該当医療機関は感染疑い患者として申告しなかったことが分かった。ウィンドウが現れるのが不便だという理由でアラーム機能をオフにしておいた医療機関が多いという。

◆中国人看病人など帰国時対策必要

春節(中国の旧正月)連休を終えて帰国する中国人に対する追加措置が必要だという指摘もある。韓国内の医療機関で入院患者の世話をする看病人の相当数は中国人だ。春節を迎えて故郷の中国に帰っていた看病人が大勢韓国に入国すれば、病院内で拡散する可能性があるという懸念もある。

翰林(ハンリム)大学聖心(ソンシム)病院感染内科のイ・ジェガプ教授は「一部の病院で現況を把握したが、看病人が旧正月連休も勤務していたため中国に帰った人は多くないことが把握されている」としつつも「湖北省や武漢が故郷の看病人は、症状がなくても業務復帰前14日間ほど、症状が現れないかどうか見守るなどの措置が必要だ」とした。