韓経:「韓国、製造業にばかり依存…新産業育ててこそ危機脱出」

  • 2020年1月16日

李昌ヨン国際通貨基金(IMF)アジア太平洋担当局長が15日にソウルの韓国高等教育財団で今年のアジアとグローバル経済を予想する講演をしている。キム・ヨンウ記者

国際通貨基金(IMF)の李昌ヨン(イ・チャンヨン)アジア太平洋担当局長は15日、「高付加価値産業を発掘できず、産業の中心が製造業にとどまっていることが韓国経済危機の本質」と話した。

李局長はこの日ソウルの韓国高等教育財団で開かれた「2020年世界アジア経済見通し」特別講演で、「韓国は産業構造調整と買収合併などを通じて産業構造を再編し、新産業を発掘してこそ先進国入りが可能だ」としてこのように話した。

彼は「国会と政府が既存の生産者だけ保護するのではなく、消費者の恩恵を増進すると同時に新産業を育成する方法を考えなければならない。新産業育成と構造調整をする過程で勝者と敗者が登場し、左派と右派、労働界と財界が対立するだろう」と話した。彼は「こうした対立の調整を利害当事者に任せず政府が介入して調整しなければならない」と話した。

韓国経済が「日本式不況」を踏襲する兆しも見られるとした。彼は「2018年から韓国の期待インフレーションが落ちている。消費者物価が落ち経済活力が減った日本と似た道を行くのではないか考えなければならない」と話した。

IMFは20日に世界経済成長見通しを発表する予定だ。これに先立ち昨年10月には今年の世界経済成長率を3.4%と予想した。李局長は「今月発表される修正見通しは昨年10月の発表時より改善される可能性が高い」と話した。米中貿易紛争が多少和らいだ上に、各国の中央銀行が緩和的通貨政策を維持するという背景からだ。

李局長は「世界経済は昨年予測した時よりやや好転している。米国と中国の貿易交渉がスピードを出し世界金融市場が活気を取り戻すことで貿易指標も改善される効果をみるだろう」と話した。彼は「製造業の照尺となるグローバル購買担当者景気指数(PMI)も昨年8月から反騰する姿を見せている」と話した。続けて「主要国の中央銀行が基準金利を当分据え置くか低くするという期待も世界経済に肯定的に作用するだろう。日本は2026年までマイナス金利を維持すると予想され、米国と欧州も1%台にとどまるだろう」と予想する。

彼はしかし低金利の副作用に対する懸念も示した。李局長は「各国の中央銀行が昨年基準金利を平均的に0.4%引き下げるなど世界的な低金利基調が資産価格を押し上げた。韓国は不動産価格が上がったことを懸念するが、先進国は株価急騰に対する警告音が大きくなっている」と話した。さらに「米国など先進国が高金利を提供する非優良社債に対する投資を過度に増やしている。最近問題になったライム資産運用の海外高リスク資産投資も同じ脈絡」と説明した。彼は「こうした危険資産投資が副作用と危機を呼び込みかねないという事実に留意すべき」と強調した。

李局長はソウル大学教授、金融委員会副委員長などを経て2014年2月にIMFの実務最高位職であるアジア太平洋局長に任命された。アジア太平洋局長はIMFで総裁と副総裁に続くナンバー3だ。