韓経:現代車、1500億ウォンで英国の電気自動車アライバル買収へ

  • 2020年1月15日

現代自動車が英国のスマート電気自動車製造会社アライバル(Arrival)を買収する。現代車が海外で自動車会社を買収するのは今回が初めて。

投資銀行(IB)業界によると、現代車はアライバルの経営権を取得することにした。価格は約1500億ウォン(約142億円)という。未来型自動車産業の主導権を握るため戦略的な投資をしてきた現代車が、歩幅を広げて本格的なM&A(企業の合併・買収)を始めたという分析が出ている。アライバルは2015年にロシアの事業家デニス・スヴェルドロ氏が英国に設立した電気商用車専門スタートアップ(新生ベンチャー企業)。電気自動車に使用される電気バッテリー、モーターとともに自動運転関連の技術を保有している。

現代車は電気自動車、自動運転など未来の事業に6年間に20兆ウォンを投資することにした。今回の投資は電気自動車と自動運転の技術を確保すると同時に、欧州電気商用車市場に進出するための布石と解釈される。

現代自動車が未来の自動車市場に向けて攻撃的な動きを見せている。昨年、世界最高水準の自動運転技術力を保有する米アプティブ(APTIV)と4兆8000億ウォン規模の合弁会社を設立したのに続き、英国のスマート電気自動車スタートアップ(新生ベンチャー企業)アライバルを買収することにした。2011年に現代建設を買収して以来9年ぶりの企業買収事例となる。海外自動車会社の買収は創業以降初めてだ。

現代車は2017年以降10件ほどの戦略的投資をしてきた。シンガポール配車サービス会社Grab、インドのOla、クロアチアの高性能電気自動車会社リマックアウトモビリ、ドイツの電気自動車高速充電機器会社アイオニティなどが現代車が投資した会社だ。今回のアライバル買収は現代車の投資戦略が出資から企業買収に変わる信号という解釈も出ている。

投資銀行(IB)業界の関係者は「グローバル自動車企業だけでなく、グーグル、Uber、ソニーなど異なる業種の企業までが自動車関連事業に参入している」とし「現代車が未来の自動車市場で優位に立つには過去とは違い、積極的なM&A戦略が必要だと判断したようだ」と述べた。

現代車は最近、「スマートモビリティーソリューション提供企業」を新たなビジョンとして掲げながら変化を予告した。自動運転車と個人用飛行体(PAV)、電動垂直離着陸機などの知能型モビリティー製品とサービスを結びつけて総合モビリティーソリューションを提供するという趣旨だ。さらに2025年までの6年間に未来事業分野に20兆ウォンを投資すると明らかにした。アライバル買収はこうした変化のための事業再編の一環と解釈される。

アライバルは英国現地で注目されている有望スタートアップだ。SNS「リンクトイン(LinkedIn)」が昨年選定した「英国有望スタートアップトップ25」に名を連ねた。

アライバルは2017年に英国郵便・宅配会社ロイヤルメールと共同で電気郵便配送車を製作した。2018年にはグローバル物流会社UPSと協力して電気宅配車を開発した。グローバル物流会社DHLなどとも協力し、英国流通会社ジョン・ルイスなどともパートナーシップを結んでいる。主に物流関連事業に投入される電気商用車の研究および開発に集中している。