韓経:「11%vs20%」法人税が米国の好況と韓国の不況を分けた

  • 2019年12月18日

米国証券市場を代表するダウ平均、S&P500指数、ナスダック指数が16日に並んでまた過去最高を更新した。米国の株価は2日か3日に一度過去最高記録を塗り替えている。先月の米国の失業率は3.5%で1969年以降50年来の最低水準に下がり、今年米国の経済成長率は2.4%と予想されている。一言で好況だ。

米国経済学界は現在の好況を可能にした要因のひとつとしてトランプ大統領の減税を挙げている。2018年初めに法人税の最高税率を35%から21%に下げたおかげという話だ。

これは数値にも現れている。米シンクタンク租税経済政策研究院(ITEP)は米国500大企業(フォーチュン500大企業)のうち昨年利益を出した379社の法人税実効税率を調査した結果、11.3%で関連調査を始めた1984年以降で最低だったとこの日発表した。法人税実効税率といは各種減免などを差し引いた後に企業が負担した実際の税率を示す。米国大企業の法人税実効税率は2008~2015年の21.2%と比較すると半分水準に低くなった。

韓国は米国とは反対だ。成長率は2017年の3.2%から昨年2.7%に落ちたのに続き、今年は2.0%の達成も壮語しがたい。米中貿易紛争の余波もあるが2009年に22%だった法人税最高税率を昨年25%に上げた衝撃波を受けていると分析される。特に韓国の相互出資制限企業集団32グループに所属する大企業1332社の法人税実効税率は19.9%で米国の2倍近い。

◇米国、法人税下げて成長・雇用「祝砲」…韓国、企業の税金上げ「投資の崖」

米国経済がよどみなく疾走している。証券市場も連日過去最高を更新している。米中1段階貿易合意妥結が起爆剤になったがその土台にはトランプ政権の大規模減税政策が敷かれているという分析が多い。大規模減税が企業利益増加と雇用拡大につながったためだ。

「トランプ減税」の効果は米シンクタンク租税経済政策研究院(ITEP)が16日に発表したフォーチュン500大企業の法人税実効税率でも確認された。ITEPによるとこれら500大企業のうち昨年利益を出した379社の法人税実効税率は11.3%で、この34年で最低だった。2008~20015年の法人税実効税率21.2%の半分水準だ。ワシントンポストはこれら大企業だけでなく米国企業が連邦政府に出した法人税負担も2017年の約3000億ドルから昨年は2040億ドルに減少したと伝えた。

トランプ大統領の減税政策は法人税最高税率を35%から21%に下げ、各種減免で必ず出さなければならない最低限税率20%を廃止したのが核心だ。海外送金税も35%から12~14.5%に下げた。法人税を低くして企業投資を増やし、これを通じて雇用を拡大しようとする、「米国を再び偉大に」政策に従ったのだ。特に「トランプ減税」で米国の法人税最高税率は経済協力開発機構(OECD)平均の23.7%(2018年)よりも低くなった。

減税政策は効果をしっかり出している。米国経済は昨年2.9%成長した。他の先進国と比べ最高水準だ。国際通貨基金(IMF)によると今年も2.4%の成長が予想される。米国経済の潜在成長率が1.7~1.8%程度という点を考慮すると「高速成長」だ。

雇用市場も好況だ。先月の非農業部門の雇用は前月より26万6000人増え市場予想値の18万人増を大幅に上回った。失業率は3.5%で、1969年からの50年で最低だった。

一部では法人税引き下げが政府財政の赤字を拡大しているという批判もある。減税効果が大企業経営陣と株主中心に戻り不平等が大きくなったという指摘も出る。だが経済成長と雇用増加が続き減税政策に対する肯定評価は高い方だ。減税政策が効果を出しながらトランプ大統領と民主党は来年の大統領選挙を狙って中産層減税カードも考慮している。

韓国より経済規模が12倍も大きい米国が法人税を大幅に引き下げたのと違い、韓国は「逆行」している。韓国は2005年に25%だった法人税最高税率を2009年に22%に下げしばらくこの水準を維持したが、文在寅(ムン・ジェイン)政権は昨年これを25%に引き上げた。企業から税金をさらに集めて福祉財源を拡充する目的が大きかった。その結果昨年大企業1332社の法人税実効税率は19.9%に達した。全企業の法人税実効税率も17.6%になった。

それでも大統領直属政策企画委員会はさらに法人税率を引き上げるべきとの意見を出した。12日の「革新的包容国家未来ビジョン2045発表会」で、「法人税率の引き上げ・単純化が必要だ」と強調した。

専門家らは「最低賃金の急激な引き上げ、世界で最も硬直的な週52時間労働制など反企業政策のため企業の投資意欲が折れ経済が回復できない状況で法人税率引き上げはもっと大きな衝撃を与えるだろう」という見通しを出している。各種規制で新産業を育てることができない状況で韓米間の法人税格差が「韓国投資減少、米国投資増加」をあおりかねないということだ。そうでなくても米国は世界最大の市場に史上最長期好況、トランプ大統領の減税政策がかみ合わさって投資魅力が高まった。

檀国(タングク)大学経済学科のキム・テギ教授は「ロッテは昨年3兆6000億ウォン(約3382億円)、現代(ヒョンデ)自動車は2兆4000億ウォンを米国に投資し、サムスン、SK、LGも米国投資計画を発表し続けている。過去には値段が安い雇用が韓国から抜け出したがいまは製造業だけでなくネイバーのようなインターネット企業も良い企業環境を求めて先進国に出て行っている」と話した。彼は「青瓦台(チョンワデ、大統領府)が社会の移り変わりをわかっていないようだ」と指摘した。