韓経:SKハイニックス、「ファウンドリー万里の長城」に挑戦

  • 2019年12月13日

李錫熙(イ・ソクヒ)SKハイニックス社長

SKハイニックスが中国ファウンドリー(半導体受託生産)工場を竣工する。「半導体崛起」を宣言した中国政府の大規模な投資で現地中低価格ファウンドリー市場は拡大すると予想される。ファウンドリーは半導体設計専門会社(ファブレス)が注文した製品を製造・供給する事業。台湾のTSMCとサムスン電子が世界市場を主導している。産業界ではSKハイニックスがメモリー半導体に偏った事業構造を改善するための「ディープチェンジ(根本的な変化)」に入ったという評価が出ている。

◆無錫市も3億5000万ドル出資

関連業界によると、SKハイニックスの子会社のSKハイニックスシステムアイシーは来年1-3月期、中国無錫にファウンドリー工場を竣工する計画だ。システムアイシーはSKハイニックスから2017年7月に分社したファウンドリー専門会社。同社は中国進出のために昨年7月、無錫市の投資会社WIDGと合弁会社を設立した。出資比率はシステムアイシー50.1%、WIDG49.9%。システムアイシーがファウンドリー装備など有形無形資産を投資し、WIDGは3億5000万ドル(約394億円)を現金出資した。

システムアイシーは忠清北道清州(チョンジュ)工場などの200ミリ(8インチ)ウェハー基盤ファウンドリー工程装備を中国に移す計画だ。中国工場の本格的な稼働は来年下半期に始まると予想される。

◆中国国内に数千のファブレス

システムアイシーは無錫工場が竣工すれば現地市場で積極的にシェアを拡大する方針だ。現在の主力事業は200ミリウェハーを活用したファウンドリー。CMOSイメージセンサー、パワー半導体(PMIC)、ディスプレードライバーIC(DDI)など家電製品用半導体が主要製品となる。中国政府が半導体分野に2025年までに1兆元(約16兆円)を投資することにしたほか、中国には家電製品用半導体を設計するファブレスが数千社も活動している。SKハイニックスの関係者は「最大市場に成長する中国の潜在顧客を誘致して市場を確保する」と述べた。

李錫熙(イ・ソクヒ)SKハイニックス社長も中国ファウンドリー事業に力を注いでいる。李社長はファウンドリー事業について「単純な供給者を越えて価値を創造するパートナーとして顧客との関係を拡張する」とし「新しい価値の創出のための戦略的協力を強化する」と強調した。

メモリー半導体に偏った事業構造の改善に向けたSKハイニックスの「戦略的選択」という評価もある。SKハイニックスの内部ではメモリー半導体に過度に依存したためにファウンドリーやイメージセンサーの開発が遅れたという自省の声が少なくない。

◆台湾企業が牽制

半導体業界では中国市場は決して容易なところではないという評価が多い。中国ファウンドリー企業SMICのほか、TSMC、UMCなど世界ファウンドリー市場を主導する台湾企業も中国工場を積極的に増設しているからだ。海外メディアによると、世界1位のTSMCは中国南京の300ミリ(12インチ)ファウンドリー工場の生産量を月1万枚から1万5000枚に増やす作業をしている。世界4位のUMCも中国廈門の300ミリウェハーファウンドリー工場の生産量を増やす計画だ。

台湾企業の市場シェアはさらに拡大している。市場調査会社トレンドフォースはTSMCの今年10-12月期のシェアを7-9月期(50.5%)比2.2%増の52.7%と予想した。UMCのシェアは同じ期間に6.7%から6.8%へと小幅上昇すると見込んでいる。