【社説】労働市場の柔軟性、韓国だけが逆行している

  • 2015年1月19日

2008年のグローバル金融危機を体験しながら先進国は労働市場の柔軟性を高めてきた。これとは対照的に韓国は、正規職の保護がより一層強化するなど労働市場がむしろ硬直化しているという分析が出てきた。「労働の未来と労働柔軟性」という韓国経済研究院の研究報告書の内容だ。世界銀行と世界経済フォーラムが毎年発表してきた各国の労働市場の関連指標をベースに、労働市場の柔軟性と硬直度を比較したものだ。

国家別の平均労働時間や賃金水準・採用形態・解雇手続き・解雇費用などを比較分析した結果、経済協力開発機構(OECD)加盟国の労働市場の硬直性指数は2006年平均29.5から2013年は28.3に下がった。非OECD加盟国も平均35.0から31.5に下がった。一方韓国は28.3から35.8へと大幅に上がった。唯一、韓国だけが反対に向かったのだ。

その結果、国別労働市場の柔軟性の総合評価で韓国は2008年は107カ国中38位だったのが2013年には70位に転落した。60歳の定年延長・賞与金の通常賃金包括・労働時間短縮のような政策に、過度な雇用・賃金・福祉部門の大企業労組のあらゆる要求を見回すと、競争力の退行は疑いの余地がない。労組の超強硬闘争に、国会と政府のポピュリズム政策が絡み合いながら正規職だけの雇用天国を作ってきたのだ。

こうした雇用制度は持続し難い。青年失業者を量産し、必ず産業空洞化を誘発する。すぐに正規職・非正規職の奇形的な両極化から解消していくことが労働改革の核心課題だ。政府が労働問題を今年の4大改革課題に含ませて正規職の解雇要件を緩和することにしたのも、遅ればせながら問題の深刻性をしっかり認識したものだ。契約職の雇用期間の拡大、派遣業種の大幅許容など産業界の要求懸案から積極的に受け入れてこそ当然だ。労使関係は私的契約に任せれば十分だ。そのような基準で労働市場の規制体系全体をがらっと変えなければならない。労働市場の柔軟性とは解雇の自由をいうのではない。結果的に雇用の拡大がまさに労働市場の柔軟性だ。その点を肝に銘じなければならない。