韓経:韓国、「AI強国」の旗を揚げたが…核心人材はわずか7人、トルコより競争力落ちる

  • 2019年10月29日

文在寅大統領が28日、ソウルCOEXで開催された国内最大の人工知能(AI)開発者カンファレンス「DEVIEW2019」に出席した。前列の右から韓聖淑(ハン・ソンスク)ネイバー代表、文大統領、崔起栄(チェ・キヨン)科学技術情報通信部長官、陳永(チン・ヨン)行政安全部長官、成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源部長官、朴映宣(パク・ヨンソン)中小ベンチャー企業部長官。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が28日、「人工知能(AI)政府になる」としてAI強化を強調したが、現実は厳しい。韓国のAI研究と関連人材のレベルは世界下位圏にとどまっている。研究環境が十分でなく、規制も足かせとなっている。政権が交代すれば予算の執行が中断されたりもする。

◆核心人材は7人だけ

国策研究機関のソフトウェア政策研究所が今月初めに出した報告書「人工知能頭脳指数:核心人材分析と意味」によると、世界AI上位専門家500人のうち韓国は7人にすぎない。主要25カ国を対象に2009年から昨年まで発表された論文と論文引用数を分析して世界AI核心人材500人を選定した結果だ。

米国が73人(14.6%)で最も多く、次いで中国(65人)、スイス(47人)、ドイツ(36人)、英国(31人)などの順だった。アジア地域ではシンガポール(31人)、香港(29人)、台湾(9人)が含まれ、韓国よりも多かった。経済規模が韓国よりはるかに小さいトルコも19人にのぼった。韓国は全体25カ国のうち19位だった。

ソフトウェア政策研究所のイ・スンファン研究員は「韓国AI研究の現状を表す結果」とし「海外有名AI研究所で勤務する研究員数を見てもトルコが韓国よりもAI強国」と説明した。

中国精華大が昨年出した「2018人工知能報告書」でも、韓国の全体AI研究人材(2664人)はトルコ(3385人)より少ないことが分かった。米国と中国のAI人材はそれぞれ2万8536人、1万8232人にのぼる。

韓国は国内の人材需要と比べても供給が全く足りていない。ソフトウェア政策研究所は今年不足するAI人材を1595人と推算した。不足人材は2022年には3132人に増える見込みだ。

◆AI教育に問題

専門家は韓国のAI力量が落ちるのは関連教育制度の影響が大きいと指摘した。イ・スンファン研究員は「海外の先進国ではコーディングなどプログラミング教育システムがかなり以前から整っているが、必要に応じてAI教育内容が随時変化する」とし「国内でも教育制度を改善しているが、人材が出てくるには時間がかかるだろう」と述べた。

国内大学院がAI大学院を新設しているが、AI専門家が不足し、充実した授業を維持できていない。国内の大学から輩出されるAI人材が不足しているため、国内の企業はカナダや米国などAI教育が優秀な海外大学と提携している。

その間、政府は手放しにしてきたわけではない。朴槿恵(パク・クネ)政権は2016年、「アルファ碁ショック」をきっかけに韓国型AIを開発するという趣旨で民間企業と提携し、AI研究所(知能情報技術研究院)を設立した。サムスン電子、現代自動車、LGエレクトロニクス、SKテレコム、KT、ネイバー、ハンファ生命の7社が30億ウォン(約2億8000万円)ずつ出資して株式会社の形で始まった研究所だ。政府も年間150億ウォンずつ5年間に計750億ウォンの研究予算を投入する計画だった。しかし「崔順実(チェ・スンシル)国政壟断」事態のため政府の予算がすべて削減された。

◆各種規制も深刻

AI研究過程で各種データの活用は必須だ。データを多く集めて活用できてこそAI研究は活性化する。国内では匿名化した個人情報の活用が阻まれている。金範洙(キム・ボムス)カカオ取締役会議長は昨年の国政監査で、「韓国で活躍すべきAIの核心人材が韓国に残らず、みんな海外に出ている」とし「人材が離れるのは国内ではデータ収集と活用が難しいため」と吐露した。

政府は関連規制を改善するために「データ3法(個人情報保護法、情報通信網法、信用情報法改正案)」を国会に提出した。データ3法は一部の市民団体の反対と政界の無関心で1年近く国会にとどまっている。