韓経:青瓦台「景気良くなる」我田引水式統計解釈…誤った処方ばかり乱発(1)

  • 2019年10月10日

金尚祖青瓦台政策室長(左から)と盧英敏秘書室長、二号ス李昊昇経済首席秘書官が先月16日に青瓦台で開かれた首席・補佐官会議を控え話している。右は姜キ正政務首席秘書官。ホ・ムンチャン記者

韓国経済に対する韓国政府の過度な楽観論が経済の不確実性を拡大しているという批判が大きくなっている。現在の経済状況に対する誤診と見通しに対する誤判が誤った処方につながり民間の経済活力をさらに落としていると指摘される。

企画財政部と統計庁などが9日に明らかにしたところによると、韓国政府が7月に発表した今年の主要経済指標修正見通しと実際の指標の乖離は相当なことがわかった。政府がマイナス4.0%と推定した今年の設備投資増加率は統計庁設備投資指数基準で8月まででマイナス11.8%と予想値を大きく下回った。輸出増加率もマイナス5.0%の見通しに対し実際には1~9月でマイナス9.8%とはるかに悪かった。今年0.9%と予想した消費者物価上昇率は9月までで0.4%にとどまった。

経済成長率もやはり政府予想の2.4~2.5%に満たない2%前後になるものと内外の主要機関は推定している。5つの主要指標のうち政府見通しを上回ったのは就業者増加幅だけで、政府見通しの20万人に対し1~9月基準で25万人増えた。だが民間の雇用が増えたのではなく、税金で作った「27万ウォンの高齢者雇用」の効果という批判を受けている。「これほどの誤差なら政府が経済を予想したのではなく希望を話したもの」(キム・テギ檀国大学経済学科教授)という指摘が出ている。

すべての数字が「経済危機の可能性」を示すが、政策当局者は「経済危機説は誇張されている」(李昊昇青瓦台経済首席秘書官)と一蹴する。輸出、投資、消費など主要指標が急落したのは米中貿易紛争など海外の変数が理由であるだけに所得主導成長などの政策失敗とは関係がないことと強調する。

経済界は見たいものだけ見る確証バイアスと政治フレームでアプローチする政府の「我田引水式統計解釈」が経済状況に対する誤った判断を呼び、不適切な政策につながり景気を壊す「引き金」になっていると心配する。漢城大学経済学部のキム・サンボン教授は「政府が経済を冷静に診断したならば景気下降時点に企業投資を萎縮させる労働・環境・公正取引政策を一挙に使いはしなかっただろう」と指摘した。

雇用労働部が毎月発表する失業給与支給額は雇用状況を示す主要指標に挙げられる。支給額が増えれば失業者増加と解釈できるためだ。だが昨年から支給額が急増しているが雇用労働部の説明は異なる。文在寅(ムン・ジェイン)政権になり失業給与対象者を拡大しただけで、「支給額増加=失業者増加」の公式は崩れたというものだ。むしろ「雇用保険の死角地帯を減らしたおかげでセーフティネットが強化された」という肯定的な要素を強調した。

専門家らは首を横に振る。失業給与支給額の増減に最も大きな影響を与えるのは昔も今も景気であるためだ。実際に7月までの製造業分野の2年間失業給与支給者数は12.5%で同じ期間の全雇用保険加入者増加比率の6.8%を2倍近く上回った。ユ教授は「文在寅政権は統計の否定的な側面からは目をそらし肯定的な点ばかり強調している」と指摘する。