韓経:韓国経済専門家ら「成長生態系崩れる…このままではL字型沈滞」(2)

  • 2019年10月7日

◇「来年の成長率1.7~1.8%」

韓国経済新聞が創刊55周年を迎えて茶山経済学賞の過去の受賞者11人を対象に実施した緊急電話インタビューとアンケート調査によると、多くの専門家は今年と来年の成長率が韓国政府と韓国銀行の見通しを下回るだろうと答えた。韓国政府は成長率を今年2.4~2.5%、来年2.6%とみた。韓国銀行は今年2.2%、来年2.5%と予想する。11人のうち6人は今年と来年の成長率が1%台にとどまるだろうと答えた。来年の成長率はさらに低くなると懸念した。

西江大学経済学部の金秉柱名誉教授は「今年の成長率は1%台後半で、来年には1.7~1.8%と予想される。米国、中国、日本、ドイツの景気が一斉に下り坂に乗り国内総生産(GDP)を支える輸出が揺れている」と診断した。高麗大学経済学科の田炳憲教授は「日本の輸出規制が続くところに米中貿易紛争が長期化し成長見通しが明るくない。今年と来年は1%台の成長率を記録するだろう」と話した。彼らの見通しのように来年の成長率を1%台と提示した民間研究機関も相次ぎ登場している。LG経済研究院とモルガン・スタンレーは来年の成長見通しをそれぞれ1.8%と1.7%とみた。

相当数の専門家は1%台の成長率の原因として経済政策の失敗を挙げた。ソウル大学経済学部の李承勲(イ・スンフン)名誉教授は「賃金引き上げ、雇用保障などのような聞き心地の良い緒政策を実体経済に適用して副作用を大きくした。こうした政策が韓国経済の足を引っ張っている」と話した。内外で不確実性が浮上し企業の投資心理が冷え込んでいることも成長率をむしばんでいるという評価が多かった。延世大学経済学部の兪炳三(ユ・ビョンサム)名誉教授は「所得主導成長をはじめ政府の労働寄り政策と一進一退する規制政策により企業が体感する経営不確実性がさらに大きくなった。萎縮した企業が投資を減らしている」と話した。彼の診断のように企業の設備投資は明確に減少している。8月の設備投資増加率は前年同月比マイナス2.7%を記録するなど昨年11月から10カ月連続でマイナスを示した。

◇「経済・労働政策に手を入れなければ」

景気回復時期をいつとみるかとの質問には、11人中9人が「長期間L字型沈滞が続くだろう」と答えた。「2021年から回復する」と「来年から回復する」と答えた専門家はそれぞれ1人にすぎなかった。専門家は潜在成長率がますます下落しており長期沈滞が続くだろうと口をそろえた。現代経済研究院は最近出した分析報告書で「韓国の潜在成長率が2016~2020年の2.5%から2021~2025年には2.1%、2026~2030年には1%台後半に落ちるだろう」と予想する。

専門家は「低成長経路から抜け出すには政府が所得主導成長失敗を認め、経済・労働政策に大幅に手を入れなければならない」と声をそろえた。延世大学総長を務めた鄭甲泳名誉特任教授は「最近の政府の政策を見ると経済学原論と戦っている感がある」とした。急激な最低賃金引き上げと週52時間制施行で労働投入量を減らしておきながらどのように国内総生産が増加することを望めるのかという話だ。鄭教授は「資本投入量と生産性がそのままの状況で労働投入量が減れば総生産も減少するということは経済学原論の基本。成長率を上げるには規制緩和で民間部門で投資と雇用を引き出さなければならない」と話した。