韓経:「日本に敗訴していたら韓国政府は『ドミノ提訴』の逆風を迎えていただろう」

  • 2019年10月7日

法務法人「世宗」のキム・ドゥシク代表弁護士

先月、世界貿易機関(WTO)紛争解決機構は日本企業が韓国に空気圧バルブを輸出しながらダンピングをしたという韓国政府の主張に手をあげた。日本政府が自国企業の空気圧バルブにアンチダンピング関税(11.66~22.77%)を課したことは不当だとして提訴してから約3年ぶりの最終結論だ。韓国市場シェアが70%を占める日本製バルブの攻勢を和らげるために産業通商資源部が先鋒に立ったが、その後ろには法務法人世宗(セジョン)の支援があった。

世宗のキム・ドゥシク代表弁護士(司法研修院12期)が「日本製バルブ」法律対応チーム(国際通商・制裁専門グループ)を直接指揮した。キム氏は6日、韓国経済新聞とのインタビューで「空気圧バルブ事件はダンピング被害を解消するためでもあるが、何より日本の『ドミノ提訴』を遮断することになったという次元で大きな意味がある」と説明した。韓国が日本製品にアンチダンピング関税を課すたびに今回の事件を根拠に理不尽な言い分を通そうとしてくる可能性があるからだ。

日本は今回の提訴で、韓国政府がダンピングをしたと主張する日本製空気圧バルブの価格が韓国製品より高かったためにダンピングとして見るべきではないと主張した。ダンピングというためには韓国製品よりも価格を落とすべきだったが、そうではなかったのでアンチダンピング関税を課すべきではないという論理だった。

だが、世宗はダンピングの判断基準は日本の販売価格よりはダンピングによって国内価格に影響を与えたかそうでなかったかに分かれるという主張を展開し、WTOはこれを受け入れた。キム氏は「WTOは、日本製品の価格は韓国製品より高かったが価格の引き下げだけでも韓国市場に影響を与えたためダンピングとして見るべきだと決めたことは非常に意味がある」と評価した。キム氏は「材料・部品・装備産業で日本に勝つという我が政府の計画から障害物を1つ取り除いたようなもの」としながら「我々が国産化した部品に対し、日本企業が価格を低くして韓国に輸出した時、アンチダンピング関税を払わせる根拠ができたため」とした。韓国で「通商法分野の開拓者」と言われるキム氏は今まで9件の国際通商紛争に参加して国内弁護士のうち最も多くの経験を積んだ。キム氏は先日、日本の半導体・ディスプレー3品目の輸出制限措置に対して、韓国政府が日本に対してWTOに提訴した事件も代理している。

キム氏は「今回の事件は判定文だけで150ページに達するほど事実関係と争点がぼう大だった」とし「産業に対する理解が高く専門知識で武装した政府官僚と法律家が良いチームワークを発揮して難しい戦いに勝つことができた」と話した。