韓経:日本、10月1日から消費税10%に引き上げ…沈滞の渦中に「二重価格」大混乱

  • 2019年9月30日

28日、東京の繁華街である新宿3丁目にある新宿マルイは20~30代の若い女性で込み合っていた。10月1日に消費税率が8%から10%に引き上げられる前の最後の休日だからだ。この百貨店は1カ月前から消費税率引き上げに備えるとして販促キャンペーンを行っている。近くの大型家電量販店ヨドバシカメラでは「大型家電を安く買える時期はいくらも残っていない」として、冷蔵庫やテレビなどの販売に熱を上げている。ヨドバシカメラは今月に入り前年同期比で家電販売量が有機ELテレビは3倍、エアコンは2倍、ドラム洗濯機と大型冷蔵庫は80%ほど増えたと明らかにした。ビックカメラは通常10月以降から展示していた暖房器具まで9月から早々に登場させた。

安倍晋三首相率いる日本政府は来月1日から消費税率を現行の8%から10%に引き上げる。日本メディアは「鬼門」が再び開かれたと評価している。1989年の消費税制度導入以降、税率を引き上げる度に政権を失った支持率が大きく落ちたためだ。

これに先立ち竹下政権(1989年)、橋本政権(1997年)が消費税導入や税率引き上げ後に政権を失った。安倍政権も執権以降アベノミクスがある程度成果を上げたと判断して2014年4月に消費税率を5%から8%に引き上げ内需が急激に萎縮した経験がある。2013年に2.0%だった実質国内総生産(GDP)成長率は2014年に0.4%と急落した。これを受け当初2015年10月に10%に引き上げることにしていた計画も2度延期した末に今回施行することになった。

過去の消費税率引き上げ衝撃にともなう「トラウマ」のため今回の税率引き上げは複雑な形態で施行される。乱数表より解読が難しいという指摘が出るほどだ。急激な消費減少を防ぐため食品や定期購読新聞は現行税率が維持される。タクシー料金も据え置いた。

これだけではない。食料品はどのように食べ物を食べるかにより税率が変わる。コンビニエンスストアや飲食店など店内で食事する外食には10%の税率が適用されるが、家で料理する「内食」を買う時は8%の税率が課される。ホテルで飲み物を飲んでも客室内での飲み物(8%)とホテルのレストラン内の飲み物(10%)にかかる税率が変わる。いわゆる「二重価格」が広範囲に適用される。

これには消費者だけでなく販売者も混乱している。牛丼チェーンのすき家などは店内での食事代を引き下げて消費税合算後の価格を持ち帰りと同じにする戦略を実施することにした。

ここに日本政府が消費税率引き上げの衝撃を減らす補完策をべたべた付け足したことも混乱を呼んでいる。クレジットカードや電子マネーのような非現金決済手段で商品を買うと消費税の一部をポイントで戻す「ポイント還元制度」を来年6月まで一時的に適用する。だが中小店舗(5%)で買うか、大手フランチャイズ(2%)で購入するかにより還元率が異なる。大企業系列のスーパーマーケットや百貨店はポイント還元適用対象から除外される。

安倍政権がこのように複雑な方式を考案しながらも消費税率を引き上げるのは財政健全性確保がそれだけ至急なためだ。日本政府は昨年一般会計歳入規模が60兆4000億円に達した。だが34兆円に達する社会保障費、24兆円台の国債償還と利子支払い費用、16兆円台の地方交付税交付金などだけで歳入を上回る。税率を引き上げて税収を増やす以外にこれといった対策がない。

消費税率引き上げが内需萎縮を触発し景気低迷につながりかねないという懸念も大きくなっている。内閣府が発表した景気観測調査で8月の製造業の景況判断指数は東日本大震災直後の2011年5月以降で最も低い水準に落ちた状況だ。消費者の心理状況を示す消費者態度指数も8月まで前年同期比14カ月連続で下落した。