韓経:5G半導体に打って出るサムスンの「超格差」…通信チップ世界1位狙う

  • 2019年8月13日

サムスン電子の李在鎔副会長(中央)が6日にサムスン電子の天安事業所を訪問した。李副会長はこの日金奇南DS部門副会長、ペク・ホンジュTSP総括副社長らとともに半導体パッケージングラインを視察し、日本の経済報復対応案を模索した。[写真 サムスン電子]

サムスン電子が第5世代(5G)移動通信モデムチップ(データ送受信半導体)とモバイル アプリケーションプロセッサ(AP)を結合したスマートフォン用統合チップセットを年内に発売するする。米クアルコム、台湾メディアテックなど競合会社を押さえ5G半導体市場で主導権を握るためだ。

12日の関連業界によると、サムスン電子は5G統合チップセット「エクシノス9630」(仮称)の発売を準備中だ。サムスン電子関係者は「今年統合チップセットを発売する計画」と話した。クアルコムなど競合会社は統合チップセット発売時期を来年上半期としている。

「ギャラクシーS10」など5G対応スマートフォンにはモデムチップとモバイルAPがそれぞれ搭載される。2つの半導体を結合した統合チップセットはスマートフォンの電力効率性と空間活用度などを高められる。こうした長所のおかげで中国4大スマホメーカーのうち1~2社が自社の5G対応スマホにサムスン電子の統合チップセットを採択する計画だという。

サムスン電子はこの日1億画素を超えるモバイルイメージセンサー(光をデジタル信号に変える半導体)も世界で初めて発表した。この分野で世界1位の日本のソニーより先に製品開発に成功した。

◇5G統合チップセット「エクシノス9630」年内に発売…世界初

これまで世界のスマホ用通信半導体市場を支配していた企業は米クアルコムだ。消費者はクアルコムの「スナップドラゴン」(スマホ用半導体ブランド)搭載しているかで「プレミアム製品」であるかどうかを判断した。

雰囲気が変わったのは5G移動通信時代が開かれてからだ。20年以上クアルコムに追いつこうと試みて技術ノウハウを蓄積し高級人材を引き抜いてきたサムスン電子が、昨年クアルコムに引けを取らない水準の5Gモデムチップを出したためだ。モデムチップにモバイルAPを結合した5G統合チップセットと関連してはサムスン電子がクアルコムを押さえ「世界初」のタイトルを持っていくのが有力との見通しが出ている。電子業界関係者は「中国のスマホメーカーなども統合チップセットに大きな関心を見せている。5G半導体と関連してはサムスン電子が1位を狙うことができるだろう」と予想した。

◇統合チップセットに死活かけた半導体業界

12日の外信と関連業界によると、サムスン電子とクアルコム、台湾メディアテックなど世界のシステム半導体メーカーが5G統合チップセットの開発と発売に死活をかけている。最もリードしているのはサムスン電子という評価が出ている。サムスン電子は年内に統合チップセット「エクシノス9630」(仮称)を発売する計画だ。クアルコムとメディアテックもそれぞれ2月と5月に統合チップセットの開発に成功したと明らかにしたが、業界では来年上半期にクアルコムとメディアテックの製品が出るものと観測する。

半導体メーカーが5G統合チップセット発売に積極的に取り組む理由は世界市場の規模が拡大を続けると予想されるためだ。市場調査会社ストラテジーアナリティクスによると、世界の5G用半導体市場規模は今年の1億6000万ドルから2023年には79億6000万ドルまで成長する見通しだ。最近サムスン電子だけでなくファーウェイやシャオミなど中国のスマホメーカーも5G製品を先を争って発売しており、市場成長のスピードは予想より急だろうという観測も相次いでいる。

統合チップセット開発が半導体メーカーとスマホメーカーともに利益という点も発売競争に火が付く理由のひとつだ。半導体メーカーはモデムチップとモバイルAP工程を統合できコスト削減が可能になる。スマホメーカーは統合チップセットを採択することにより製品製造が容易になる。2つの半導体をひとつに統合したことでスマホ設計だけでなく製造工程も単純化できるからだ。電力が消費が減り空間活用度も高まる。これまでモバイルAPだけ開発していたアップルがインテルのモデムチップ事業部を約1兆ウォンで買収したのも統合チップセット市場を狙ったためと分析される。

◇「サムスンの技術力、世界市場で認定」

サムスン電子が年内に発売する統合チップセットはスマホを担当する無線事業部だけでなく中国企業も採択する可能性が大きい。台湾のIT専門メディアのデジタイムズなど外信によると、ファーウェイ、シャオミ、オッポ、ビボの中国4大スマホメーカーのうち1~2社がサムスン電子の統合チップセットをテスト中であることがわかった。業界では独自のチップ設計と開発に消極的なオッポとビボをサムスン電子の有力納品先に挙げている。業界関係者は「エクシノスチップを搭載したサムスン電子の4Gスマホがクアルコムチップを入れた製品に劣らない性能を出し、世界市場でサムスンの技術力に対する信頼が大きくなった」と評価した。

中国市場でサムスン電子のスマホのシェアが1%台に落ち中国企業のサムスン電子に対する「警戒心理」が緩んだ点も要因のひとつに挙げられる。

サムスン電子は5G統合チップセット発売を通信用半導体「世界1位」達成の踏み台とする計画だ。サムスン電子は4月に「2030年システム半導体世界1位達成」を宣言し、5G半導体をイメージセンサーとともに成長動力として掲げている。