韓経:中国の対米輸出詰まれば韓日に連鎖打撃…「北東アジアのバリューチェーン」崩壊か

  • 2019年8月7日

米国が中国を為替操作国に指定して米中対立が全面戦争に突き進み世界経済が極度の不安感に包まれている。半導体部品メーカーASEコリアの京畿道坡州工場の生産ラインで従業員が工程をチェックしている。[韓経DB]

日本が韓国を輸出手続き簡素化対象のホワイト国から除外したのに続き、米国が中国を為替操作国に指定したことで、「北東アジアの韓日中製造業バリューチェーンが崩壊するのではないか」という懸念が出ている。韓日中バリューチェーンとは、韓国が日本から素材部品などを輸入し半導体ディスプレーなど中間財を生産した後に中国に輸出し、中国が完成品を製造して米国など世界市場に供給する構造をいう。中国が輸出を最も多くしている米国から為替操作国に分類され輸出が減少すれば韓国と日本が連鎖的に打撃を受ける可能性がある。

◇バリューチェーン崩壊懸念

6日の産業通商資源部と韓国貿易協会によると、昨年韓国が日本から輸入した546億ドルのうち53%の288億ドルが素材部品だった。韓国の対中輸出額1621億ドルのうち79%の1282億ドルが中間財に分類される。韓国製半導体858億ドルとディスプレー116億ドルなどが中国に輸出され、中国製情報通信技術(ICT)製品の核心部品として使われた。

中国は世界の輸出額の13%を占める輸出1位の国だ。だが依然として加工貿易の依存度が高い。2017年基準で中国が輸入した金額のうち27%が加工貿易用だった。加工貿易とは外国から中間財を輸入しこれを完成品にして売ることだ。

中国の物を最も多く買っている国は米国だ。中国は昨年の全輸出額2兆4739億ドルの19%である4799億ドル分を米国に輸出した。

米国は為替操作国に指定された国に、通貨価値を上げ貿易黒字を減らすよう要求できる。また、該当国に対する米国企業の投資制限、該当国企業の米連邦政府調達契約締結制限、国際通貨基金(IMF)に追加監視要請などの制裁に出ることができる。為替操作国から除外されるためには中国が対米輸出額を減らすほかない構造だ。現代経済研究院は中国の対米輸出が10%減少すれば韓国の対中輸出は19.9%、輸出全体では4.9%減少すると予想した。淑明女子大学経済学部のシン・セドン教授は「世界経済の状況は良くないが中国の為替操作国指定により米中貿易紛争が激化すれば消費と投資心理が落ちるほかない。短期間で韓日中バリューチェーンから抜け出すのは不可能なので、その間企業は相当な被害を受けるだろう」と予想する。

◇「世界経済再編過程」

日本から輸出規制を受けている韓国としては中国の為替操作国指定は「泣きっ面にハチ」だ。日本は2日に韓国をホワイト国から除外し、フッ化ポリイミド、フォトレジスト、エッチングガス(高純度フッ化水素)などの素材輸出を事実上閉ざした。専門家らは「日本が韓国に素材部品を供給せず、中国が中間財輸入を減らせば韓日中バリューチェーン自体が崩壊しかねない」とした。

延世大学経済学部のソン・テユン教授は「現在の状況が続くならば韓日中バリューチェーン自体が無意味になりかねない。その中で韓国が享受してきた恩恵が非常に弱まり経済に打撃は避けられない見通し」と話した。彼は「米国の意図はバリューチェーンを離れ米国中心に新しい構図を組むこと。国際秩序を主導する所と連係してこそ生き残れるためここから離脱した中国は投資先としての魅力を失うかもしれない」と説明した。

檀国大学経済学科のキム・テギ教授は「30年間の世界化体制で国の役割は減り、企業が独自に動いた。ところがいまは国と企業がともに動く反世界化で経済秩序が再編される過程」と話した。続けて「政府が企業の体力や個人の創意性を落とす規制などを果敢に整備しなければならない」と付け加えた。