円安の影響…韓国・中国人観光客が日本へ

  • 2015年1月30日

ソウル明洞通りを埋め尽くす中国人観光客。円安効果とビザ要件緩和などを打ち出した日本に中国人観光客の相当数が奪われるかもしれないとの懸念が提起されている。(写真提供=韓国経済新聞社)

#1.中国杭州に住むチン・イェンさん(37)は来月の春節(旧正月)連休に親と北海道を旅行する計画だったが、結局、あきらめることになった。航空券の予約がすでに終わっていたからだ。チンさんは「可能な日の航空券は昨年12月に売り切れたと聞いた」と語った。

#2.京畿道光明に住むチェ・インホさん(38)は来月中旬に出発する沖縄旅行商品を見るために旅行会社に行ったが、購入できなかった。チェさんは「座席がすべて売り切れ、キャンセル待ちに名前を載せたが、行けるかどうか分からない」と話した。

円安が韓国人と中国人の観光客を日本に引き込んでいる。週末や連休は人気旅行地に行く航空券がなく、販売できない状況だ。日本を訪問する外国人観光客が急増し、訪韓外国人観光客の数を超える可能性も出てきている

昨年、韓国と日本を訪問した外国人観光客はそれぞれ1420万人と1341万人。その差が80万人ほどに縮まっている。今年も日本は円安を背に外来観光客が過去最多になると予想される。特に日本を訪問する中国人観光客が急増し、2009年から韓国が優位だった外来観光客規模が逆転する状況を迎えている。

韓国は2017年、日本は2020年までに、外来観光客2000万人を誘致するという目標を設定している。目標達成のカギは中国人観光客だ。昨年日本を訪問した中国人観光客は240万人と、前年比で83%増えた。訪韓中国人観光客は612万人と、日本の2.5倍にのぼるが、訪日中国人観光客の急増は警戒すべきレベルだ。

日本は中国人観光客誘致の最も大きな障害とみられてきたビザ発行要件を緩和し、高所得の中国人を引き込んでいる。日本政府は19日から個人観光の場合、「相当な高所得者とその家族」に最大3年のマルチビザ有効期間を5年(1回滞在期間90日)に増やした。

日本旅行に対する中国人観光客の満足度と選好度が非常に高いだけに、ビザの緩和は大きな弾みとなった。昨年、日本政府観光局(JNTO)が中国人観光客を対象に「また日本に来たいか」と尋ねた結果、「必ず来たい」「来たい」という回答が90%を超えた。

韓国は逆だ。現在、中国人観光客の韓国再訪問率は30%程度にすぎない。2013年の韓国文化観光研究院の調査によると、韓国再訪問の意向は3.95点(5点満点)と、全体外国人観光客の平均値(4.07点)より低く、調査対象16カ国のうち14位だった。

にもかかわらず今まで韓国を訪問する中国人観光客が日本よりも多かったのは費用のためだった。モドゥツアーインターナショナルのチャン・ユジェ社長は「中国人は商品価格が同じなら韓国より日本を選ぶ」とし「最近の円安にビザ緩和措置まで続き、日本に奪われる中国人観光客はさらに増えるだろう」と懸念を表した。

韓国文化観光研究院のキム・サンテ研究委員は「競争力がある観光商品の創出、客室の拡充、ぼったくり根絶など至急に解決すべき課題が多い」とし「国民が観光の重要性を認識し、発展させることができなければ、今の優位はすぐに日本に逆転されるだろう」と指摘した。