韓経:【コラム】同床異夢の中のG20=韓国

  • 2019年6月28日

香港市民が28日から2日間の日程で大阪で開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議の参加国の香港駐在領事館を訪問し、デモを行う。一部の市民は大阪まで行く計画もあるという。国際社会で香港に関心を持ってほしいという訴えだ。中国は「香港問題は厳然たる内政問題」と主張する。しかしポンペオ米国務省長官は「香港問題も議題に含める可能性がある」と政治的ジェスチャーを見せている。

◆会談の成果で支持票確保が目標

ドイツとフランスのメディアはG20で北大西洋条約機構(NATO)に対する期待を伝え、トルコのエルドアン大統領はトランプ米大統領の牽制を受けているロシア武器問題をG20で解決すると話している。安倍晋三首相とプーチン露大統領もG20で期待する事案が多いと強調している。

G20を控えた国家指導者の心情は悲壮だ。首脳らは会議の共同テーマ「デジタル企業の課税」「気候協約」にはそれほど関心がない。すでに多者間国際協力という意味が薄れて久しい。2国間の業務交渉の場になっている。保護主義を拒否して自国内の利益や関心に偏らないために設立したのがG20だった。しかし今はただ各国の利害得失ばかりを計算する外交攻防戦が行われている。一部ではG20が変質したのではなく政治・経済領域に拡張したという。もちろん、首脳らの目標は自国の国民と有権者から歓心を買うところにある。トランプ大統領と中国の習近平国家主席も国内有権者に首脳間の戦争で立派に戦ったとのことを見せなければいけない。もし一定の成果を上げられず譲歩すれば世論は険悪になるだろう。すぐに選挙が控えているトランプ大統領、エルドアン大統領、安倍首相ともにここから自由でない。

29日に予定された米中首脳会談もこうした雰囲気の中で進行される見込みだ。米国の「実力」と中国の「時間」が繰り広げる勝負だ。交渉前から米国の途方もない圧力が展開されたのは、昨年12月の米中交渉当時と似ている。米国はファーウェイ(華為技術)製品使用禁止など中国に相当な経済的圧力を加えている。昨年12月、ホワイトハウスは声明でトランプ大統領と習近平主席の実務夕食会の結果を「非常にうまくいった」と評価した。外交関係者の間でよく言われる「失敗した首脳会談はない」という慣行そのものだった。今回も交渉が終われば完ぺきに勝利したと自評するだろう。米中は過去の交渉でも北朝鮮の非核化カードを使用した。今回も北朝鮮カードを積極的に活用している。前回の会談で米中間の問題に進展がなかった中、会談の成功を強調するために北朝鮮カードを使ったと分析する学者もいる。

◆米中衝突、一時的収拾の見通し

中国が最も警戒するのは、この会談で中国包囲網が形成されることだ。トランプ大統領はこの点を最もよく知る。トランプ大統領は日本と欧州、ベトナムを批判した。これらの国を味方に付けて中国を包囲する戦略と読み取ることができる。もちろん中国も大々的な体制宣伝戦を大阪で展開するという。これらの国の民族主義はさらに強まるだろう。結局、両国の衝突は構造的な問題だ。今回の米中交渉で根本的な差を克服するよりも、短期的かつ表皮的に繕うという見方が多い理由だ。G20以降の世界がどのような姿に変わるのかに注目すべき理由でもある。

オ・チュンホ/選任記者/工学博士