韓経:サムスン電子ネットワーク事業部、日米5G市場で「ファーウェイの抜けた穴」狙う

  • 2019年6月18日

移動通信装備を生産・販売するサムスン電子のネットワーク事業部が常時人材補充を通じて競争力強化に出ている。ファーウェイ問題と第5世代(5G)移動通信市場の商用化などにより米国や日本など海外市場でチャンスが多くなったという判断からだ。サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長も「2020年までに5G装備で世界市場シェア20%達成」を注文し、世界を飛び回りながら営業を後押ししている。証券業界は今年ネットワーク事業部の売り上げが30%以上増えると予想した。

◇1年間で役員26%増

17日の電子業界によるとサムスン電子は最近消費者家電(CE)部門と無線事業部所属のエンジニアをネットワーク事業部に配置転換している。他の事業部の営業・マーケティング社員も一部をネットワーク事業部に移した。配置転換は今年に入り常時進行中であることがわかった。日本や米国などのサムスン電子海外法人でも通信装備専門人材を継続して補充中だ。電子業界関係者は「1年間でサムスン電子ネットワーク事業部の社員が数百人増えた」と話す。

役員数も増加した。2018年1-3月期に27人だったネットワーク事業部の役員数は今年1-3月期には34人に増えた。増加率は25.9%で、サムスン電子各事業部のうち最も高い。事業支援タスクフォース、IRチームなどサムスン電子核心組織の役員がネットワーク事業部に異動した。

◇2020年に5Gシェア20%目標

サムスン電子が人材補充などを積極的に進めているのは、今年に入り韓国や米国をはじめ5G市場が開かれているためだ。5G通信網構築には関連基地局装備とネットワークソリューションが必要だ。サムスン電子ネットワーク事業部は山場を迎えることになる。

5G市場でサムスン電子が「先頭走者」の役割をしている点も積極的な人材拡充に乗り出している理由のひとつに挙げられる。4G市場初期にサムスン電子は韓国電子通信研究所と共同開発したワイブロを推し、世界標準になったロングタームエボリューション(LTE)市場への参入が遅れた。タイミングを逃したとの評価を受けた。だが5Gと関連しては技術試演、4G連動、試験サービスなどで「世界初」のタイトルを得た。

李副会長も役員社員に「2020年5G通信装備市場シェア20%達成」を注文しながら直接乗り出している。今年に入り2月にはアラブ首長国連邦皇太子と会談、3月にはインドの有力通信会社リライアンスグループ長男の結婚式出席、5月には日本の1~2位通信会社訪問などを進めたのも5Gネットワーク装備市場攻略に向けた戦略的な動きと評価される。

◇日米市場を積極的に攻略

最近ネットワーク事業部が狙っている市場は日本と米国だ。日本は来年の東京五輪前の5G商用化を宣言した。米国はすでにサービスを始めた。こうした状況で米中貿易紛争の余波で通信装備世界1位のファーウェイが日米市場で避けられ、サムスン電子がシェアを拡大する可能性が大きくなった。実際に効果も現れている。市場調査会社のデローロによると、5G通信装備の世界シェアは2018年10月~2019年3月の無線接続網基準でサムスン電子が37%で1位だった。

証券業界でもバラ色の見通しが出ている。NH投資証券のト・ヒョンウ研究員は「米国のファーウェイ制裁でサムスン電子の5Gネットワーク装備販売が増加すると期待する。今年ネットワーク事業部の売り上げが昨年より30%以上増加する可能性が大きい」と話した。

慎重論もある。5G市場が韓国と米国中心の「初期市場」という点のためだ。欧州市場が本格的に開かれればエリクソンやノキアなどが実力を発揮するだろうという予想も出ている。業界関係者は「中国政府がファーウェイ支援を目的に5G商用化を急ぎ発注をファーウェイに集めるだろう。欧州ではエリクソンやノキアなどの強勢が予想されサムスン電子のシェアが低くなりかねない」と指摘した。