韓経:米「イランがタンカー攻撃した」、日本「証拠あるのか」…異例の足並みの乱れ

  • 2019年6月17日

ホルムズ海峡で発生したタンカー襲撃事件をめぐり米国とイランが真っ向から対立する中で「攻撃主体はイラン」という米国側の主張に日本が疑問を提起した。これまで日本は主要国際問題で米国と足並みをそろえてきたが、安倍晋三首相が「仲介外交」を標榜してイランを訪問したタイミングで大型事故が起こり、中途半端にどちらか一方の肩を持つのは難しい状況になった。一部では今回の事件がベトナム戦争の口実になった「トンキン湾事件」の21世紀版になりかねないという懸念も提起している。

◇米国と不協和音出す日本

16日の日本メディアによると、日本政府はホルムズ海峡で起きたタンカー襲撃事件と関連し、「イランが攻撃に関与した」という米国の説明に同調せず、証拠を示してほしいと米国に要求したという。日本メディアは「(タンカー攻撃をイランが行ったという)米国の主張は説得力に欠けていると日本政府が受け止めている」と分析した。

日本政府内では米国が主張する「イラン関与説」は推測にすぎないとの見方が出ている。これを受け日本政府はポンペオ米国務長官が13日にタンカー襲撃が「イランの責任」と断言してから複数の外交ルートを通じ、「国際社会が納得できるようイランの仕業であることを裏付ける根拠を提示しなければ日本としては同意できない」という立場を伝えたという。

襲撃されたタンカーを運営する国華産業もやはり「複数の乗組員がタンカーに向かって飛んでくる物体を見た」とし、襲撃が機雷によるものとする米国の主張を否定した。

日本政府は安倍首相が野心的にイランを訪問したタイミングでタンカー攻撃事件が起き身動きの幅が大きく狭まった状況だ。性急にイランに攻撃の責任を問う場合には中東の緊張緩和を目標にイランを訪問した意味が揺らぎかねない。もしイランがタンカーを攻撃したのが事実と明らかになれば安倍首相はイランの欺瞞戦術にもてあそばれた格好となり「外交失敗」に対する激しい批判は避けにくい。

だがトランプ米国大統領はイラン関与説を改めて主張した。トランプ大統領は14日にフォックスニュースとのインタビューで「爆発していない吸着式機雷を除去するためにタンカーに接近した船と不発の機雷がイランのものという証拠がある」と話した。

◇「第2のトンキン湾」の懸念も

日本ではベトナム戦争開戦の名分になった「トンキン湾事件」や、第1次世界大戦を触発した「サラエボ事件」、日本軍部が日中戦争を行うのに活用された「盧溝橋事件」などが時ならぬ関心を集めている。偶発的な局地衝突が好戦的な政治勢力に利用されて大規模戦争に飛び火する口実になった点が最近の事態と似た面が多いからだ。特に実体的真実があいまいな中で米国が緊張造成に先立っているという点でトンキン湾事件を思い起こさせるケースが少なくない。

日本のオンラインメディアのバズフィードニュースは、「緊張高まるペルシャ湾 戦争の最初の犠牲者は『真実』かもしれない」とし、トンキン湾事件になぞらえて今回の事件の責任をイランに押しつけることが米国側の陰謀である可能性もあるとの見方を示した。また別のメディアのブロゴスもタンカー襲撃が第2のトンキン湾事件になりかねないと懸念する。

1964年8月に米国の軍艦がベトナム近海トンキン湾の公海上で攻撃を受けた「トンキン湾事件」は米国がベトナム戦争に介入する直接的な名分になった。当時米国政府は北ベトナム政権の攻撃だと断定して空母を動員し北ベトナムを報復爆撃した。しかし1971年にニューヨークタイムズが暴露したペンタゴン報告書によるとトンキン湾事件は米国がベトナム戦争に介入しようと仕組んだものである可能性が提起された。