【時論】円安攻勢、事業構造の再編急げ

  • 2015年2月3日

最近の急速な円安傾向によって日本企業が価格競争力を高めつつある。一方、日本製品と競合する韓国企業はウォン高による価格競争力の弱体化で収益性が悪化している。韓国企業はどのように対処するべきだろうか。

基本的な方向は、技術や生産設備など従来の経営資源の効率性を最大化することだ。このためには非効率的な産業または企業間の統廃合を通じて資源の共同活用を促進することによって、規模の経済を最大化しなければならない。日本の場合は新日鉄と住友金属が統合し、資源の効率的な活用はもちろん技術開発のシナジー効果の創出や効率的な流通網の再構築などが可能になり、規模の経済効果を最大化することに成功した。

次に生産性が脆弱な産業や製品に非効率的に使われた技術と生産設備などの経営資源を、より生産性の高い産業や製品生産へ移転させる「選択と集中」戦略を追求することだ。したがって大々的な事業縮小や廃止は避けられない。昨年11月、サムスンとハンファ間の化学部門の取引はそうした活動の一環といえる。要するに各企業の核心領域に経営資源を集中させて、非核心領域については他社との提携を誘導することによって産業全体の中核技術を補強させる戦略といえる。

企業間の統廃合を推進する際、大企業間の統廃合だけでなく中小企業間の統廃合も積極的に誘導する必要がある。中小企業間の統廃合は中堅企業の育成につながると同時に、中小企業の忠実な研究開発(R&D)活動にもつながる効果を上げられる。中小企業間の統廃合を通した経営資源の効率的活用は、中小企業の労働力不足を解消できるだけでなく優秀な人材を確保できるようにすることで中小企業の生存力をより一層高めるだろう。

企業間の取引構造を簡素化するのも重要だ。自動車などの組み立て企業は多段階の系列組織を小段階の系列組織に再編させる作業が必要だ。これは流通コストを節減するだけでなく系列企業の統廃合にともなう規模の経済向上、R&D活動の大型化を達成することによって技術開発力を強化させるなど相当なシナジー効果を発揮するだろう。円安・ウォン高は韓国企業が先端設備を低価格で導入できる機会も生む。急激な円安・ウォン高を契機に、老朽化した生産設備を先端設備に交換することで労働生産性を向上させる機会にする必要がある。

人的資源の資質向上のための教育投資も求められる。労働の質を高めることによって労働生産性を高めようというものだ。この時に教育投資は、比較劣位の産業部門を除いた高付加価値部門に集中させる必要がある。なぜならば日本が円高を克服するために全産業部門にかけて徹底した合理化対策を推進した結果、黒字を一層拡大させたが、こうした活動は結果的に内需を縮小させる要因になり日本経済を停滞に陥らせたからだ。したがって韓国経済としてはウォン高によって発生する経営悪化を克服しながらも比較優位と比較劣位を明確にすることによってバランスのとれた国際分業構造を持つようにすることが必要だ。

最後に、景気低迷の過程で再生が難しい「ゾンビ企業」のような不良企業については素早い構造改革を断行して経営資源の浪費を最小化させる努力も推進しなければならない。こうした努力は銀行の不良化を事前に防ぐ役割も果たすことになるだろう。今、韓国経済は国際競争で生存・発展するためにモノインターネット(IoT)およびビッグデータなど新たな産業分野に大々的な投資が求められている。韓国経済の高度化のための投資を活性化するためにも、産業組織の再編を通じて丈夫な企業基盤を構築しなければならない時だ。

イ・ジョンユン韓日経済協会副会長