韓経:【社説】「韓国はカモ」自ら招く外国人労働者制度、全面的に手直ししなくては

  • 2019年6月13日

外国人労働者を雇用している中小企業が最低賃金引き上げと頻繁な離職などで体験する困難が大きくなっている。最低賃金が2年間で29%も急騰した状況で熟練度の劣る外国人労働者にも韓国人と同じ最低賃金を支払わなければならないためだ。来年の最低賃金審議関連公聴会で外国人労働者に対する最低賃金差等適用問題が相次いで提起される理由だ。

「安値で外国人使う」というのは昔話になった。最低賃金施行規定により外国人労働者の給与は韓国人労働者の水準とほぼ同じになった。中小企業中央会の「外国労働者雇用関連宿食費提供実態調査」によると、外国人労働者の給与水準は韓国人労働者の97.3%に達することが明らかになった。これに対し労働生産性は韓国人の87.5%にすぎなかった。言葉の問題などで業務習得に多くの時間がかかるためだ。

韓国政府は勤労基準法と国際労働機関(ILO)協約を挙げ、国籍に基づく最低賃金差等適用は難しいという。中小企業中央会はコミュニケーションと熟練度、生産性などを考慮し2年間の見習い期間を置いて最低賃金を区分適用する必要があるという建議書を出したが政府は不動の姿勢だ。日本が外国人産業研修生に1~2年間は最低賃金の80~90%だけ支払っている方式を参考にしようというものだ。

賃金と別に提供する宿食費も企業には大きな負担だ。中小企業中央会の調査で企業は外国人1人当たり平均月40万ウォンに達する宿食費負担を抱えていることが明らかになった。宿食費を含めば外国人の実質賃金は韓国人より多くなるわけだ。雇用労働部が宿食費を外国人労働者から徴収できるよう業務指針をまとめたが、宿食費全額を控除する企業は5.8%にすぎないほど有名無実だ。外国人労働者が同意書への署名を拒否している上に、事後に控除する場合には離職を要求するため企業は仕方なく負担するほかない。業界では宿食費控除条項を標準労働契約書に盛り込むことを要求している。雇用労働部は業務指針を作ったことで「やるべきことはすべてやった」という姿勢から抜け出し制度補完に出なければならないだろう。

さらに深刻なのは外国人労働者の頻繁な離職だ。現行法は入国後最初の3年間に3回、再雇用から1年10カ月間に2回の事業所変更を認めている。だが法務部の調査の結果、最初の職場で1年以上勤めたケースは39.9%にとどまった。より良い事業所に移るため仮病や欠勤、怠業などをする事例は多いが、会社で制裁する手段はほとんどない。生産への影響にともなう納品遅延などの被害はそのまま企業が抱え込まなければならない。日本のように1年間勤務先変更を認めないようにすべきという業界の提案に耳を傾ける必要がある。

外国人労働者は韓国人が忌避する中小製造業現場で不足した働き手を埋めている。労働人権侵害から彼らを保護するセーフティネットは作動しなければならない。外国人労働者を雇用する企業を保護する政策も必要だ。業界の要求をしっかりと確認し、外国人雇用許可制を全面補完する必要がある。文在寅大統領は「中小企業は韓国経済の屋台柱」として中小企業中心に経済構造を変えると述べた。中小企業の声に耳を閉ざす限り「中小企業中心経済」は空念仏になってしまうだろう。